自己評価資料 埼玉県の書き方——評価規準から逆算した6段構成【2027年度】
2027年度入試から、埼玉県の公立高校を受検する全員が自己評価資料を提出します。これは初めての制度なので、先輩の書いたものも、塾のテンプレートもありません。しかし県教委が評価の観点と評価規準を公開しているため、何を書けばよいかは資料から逆算できます。その手順をまとめました。
- 自己評価資料の位置づけ(採点されないが得点に影響する理由)
- 県共通項目と学校独自項目の違い
- 評価規準から逆算した6段構成の書き方
- 題材の選び方と、書いてはいけないこと
- 複数校を受ける場合の考え方
まず制度を正しく理解する
| 誰が提出するか | 全受検生 |
|---|---|
| 採点されるか | 資料そのものは採点されない(面接の参考資料) |
| 何に影響するか | 面接。面接には30点〜360点の配点がある |
| 項目 | 県共通項目+学校独自項目(設定しない学校もある) |
調査書が簡素化されたことの意味
2027年度から調査書の記載は「9教科5段階の評定」と「総合的な学習の時間の記録」に整理されました。これまで調査書に書かれていた部活動・委員会・検定などは、自己評価資料に自分で書くことになります。
つまり、頑張ったことを自分の言葉で伝える責任が受検生側に移ったということ。書かなければ伝わりません。
評価規準から逆算する——共通する4つの視点
県教委資料に記載された各校の評価規準を読むと、表現は違っても共通して問われている要素が見えてきます。
| 問われている要素 | 実際の評価規準の表現(各校) |
|---|---|
| ①目標を立てたか | 「自ら課題を見いだし目標に向かって」(浦和)/「高い目標を設定し」(熊谷)/「自ら課題・目標を設定し」(川越女子) |
| ②主体的に取り組んだか | 「主導的な役割を果たそうとしたり」(浦和)/「主体的に取り組み」(与野)/「責任をもって行動しているか」(川越女子) |
| ③粘り強く続けたか | 「困難に直面しても粘り強く」(浦和)/「粘り強く努力し続ける」(浦和一女)/「やり抜こうとしているか」(浦和西) |
| ④振り返って次に生かすか | 「振り返り成長・自信・自己認知につなげようとしているか」(川越女子)/「高校生活に生かそうとしているか」(与野)/「入学後に実践し続ける意欲」(浦和東) |
出典:県教委確定版の各校資料を当サイトが要約・分類 ◎。→ 自己評価資料の学校独自項目一覧
6段構成で書く
上記の4要素を満たすために、次の6段で組み立てることを提案します。この順番で書けば、多くの学校の評価規準をカバーできます。
1何に取り組んだか
題材を一つに絞る。複数を浅く書くより、一つを深く。
2どんな目標を立てたか
評価規準の①。誰かに与えられた目標ではなく、自分で決めたことを示す。
3どんな壁があったか
順調な話より、うまくいかなかった場面があるほうが説得力があります。
4どう乗り越えたか
評価規準の②③。自分が具体的に何をしたか。人に相談したことも立派な行動です(浦和西の評価規準は「適切な支援も活用しながら」と明記)。
5何を学んだか
評価規準の④の前半。結果ではなく、そこから得た考え方。
6高校でどう生かすか
評価規準の④の後半。ここを省く受検生が多いが、多くの学校の規準に明記されています。志望校の特徴に接続できるとさらに良い。
題材の選び方
大きな実績は必要ありません
評価されるのは実績そのものではなく、取り組みの過程と姿勢です。県大会出場や全国大会の実績がなくても構いません。
| 題材になるもの | 例 |
|---|---|
| 部活動 | 成績にかかわらず、継続と工夫があれば可 |
| 委員会・生徒会 | 役職がなくても、担当した仕事があれば可 |
| 学校行事 | 合唱コンクール、体育祭、文化祭での役割 |
| 係活動・日常の役割 | 目立たない仕事を続けた経験も題材になる |
| 地域活動・ボランティア | 清掃活動、地域行事の手伝いなど |
| 習い事・個人の取り組み | ピアノ、書道、プログラミング、読書など |
| 家庭での役割 | きょうだいの世話、家事の分担など |
| 学習面での工夫 | ただし「学業以外」と指定する学校(与野)では不可 |
学校指定に必ず従う
・与野:「学業以外で力を入れて取り組んだこと」→ 勉強の話は書けない
・熊谷:「部活動や地域活動など学校内外における活動」→ 校外の活動も可
・市立浦和南:「校内外を問わず中学校3年間で頑張ってきたこと」
・不動岡:「6つのキーワードから1つ選び」→ 選択が必要
・川口北:「他のアドミッションポリシーも踏まえながら」
指定を外すと、内容が良くても評価されません。必ず志望校の独自項目の原文を県教委PDFで確認してください。
書いてはいけないこと
複数校を検討している場合
公立は1校しか受けられませんが、志望校が絞りきれない時期には複数校の独自項目を見比べることになります。
- 経験は1〜2個に絞る——新しい経験を作る必要はありません
- その経験を多角的に語れるようにする——同じ部活動の話でも「リーダーシップ」「粘り強さ」「協働」のどの側面も語れるように整理しておく
- 志望校が決まったら、その学校のテーマに合わせて再構成する
いつから準備するか
| 時期 | やること |
|---|---|
| 9〜10月 | 題材の候補を3つ書き出す。6段構成で1つ書いてみる |
| 10〜11月 | 志望校の独自項目を県教委PDFで確認。学校説明会で学校固有の言葉の意味を聞く |
| 12月 | 志望校が固まったら、その学校のテーマに合わせて書き直す |
| 1月 | 面接練習。書いた内容を口頭で説明できるか確認 |
| 出願時 | 清書して提出(提出方法・様式は要項で確認) |
関連する横断ガイド
よくある質問
自己評価資料は採点されますか?
資料そのものは採点されませんが、内容が面接で問われ、面接には配点があります。
大きな実績が必要ですか?
不要です。継続して取り組んだことなら題材になります。
部活動をしていませんでした
委員会、行事、係活動、地域活動、習い事、家庭での役割なども題材になります。
様式や字数は?
県教委の実施要項および各校の募集要項でご確認ください。
いつから書き始めるべきですか?
9月に題材の書き出しを始めるのが現実的です。
本ページは埼玉県教育委員会公表の「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜における各高等学校の選抜実施内容(確定版)」の評価の観点・評価規準をもとに、当サイトが構成した非公式の実践ガイドです。記事内の記入例は当サイトが作成した架空のものであり、模範解答ではありません。様式・字数・提出方法は県教委の入学者選抜実施要項および各校の募集要項でご確認ください。「北辰テスト」は北辰図書株式会社の商標です。当サイトは北辰図書株式会社および埼玉県教育委員会とは関係のない学習支援サイトです。
