独自まとめ・併願戦略

【2027年度版】併願校の組み方——公立第一志望なら私立をどう確保するか、全体スケジュールと判断の順序

更新日:|当サイトが一般的な運用と埼玉県教育委員会の公開資料をもとに整理

埼玉県の高校受験は、私立が1月・公立が2〜3月という順序で進みます。つまり公立を第一志望にする受験生は、先に私立で「落ちても行ける学校」を確保してから公立に臨む形になります。この順序を理解していないと、12月の個別相談に間に合わなかったり、延納制度を確認せずに数十万円を先に納めることになったりします。2027年度の制度変更も踏まえて、併願の組み方を整理しました。

併願の基本構造
  • 私立(併願):12月に個別相談→1月に入試→合格を確保
  • 公立(第一志望):2月に出願→2〜3月に学力検査・面接→3月に発表
  • 公立に合格→私立を辞退/公立に不合格→私立に進学

全体スケジュール

時期私立公立共通
9月候補校をリストアップ志望校の配点を確認北辰第4回・自己評価資料の題材整理
10月説明会に参加説明会に参加北辰第5回
11月候補を1〜2校に絞る/英検などの資格取得第一志望を仮決定北辰第6回
12月個別相談(確約の確認・延納の確認)第一志望を固める/独自項目の確認北辰第7回・過去問開始
1月出願→入試→合格発表自己評価資料の作成/面接練習北辰第8回
2月入学金の納入または延納手続き出願→学力検査・面接—
3月公立の結果次第で辞退または入学手続き合格発表→入学手続き—

※日程は年度・学校により異なります。必ず各校の募集要項および県教委の発表でご確認ください。北辰テストの日程は年度により変わります。

最も見落とされやすい点:延納制度。私立の入学金の納入期限が公立の合格発表より前に設定されている場合があります。延納制度(公立の発表後まで納入を待ってもらえる制度)がなければ、公立の結果を待たずに数十万円を納めることになります。12月の個別相談で必ず確認してください。学校によって扱いが異なります。

判断の順序——私立を先に、公立を後に

併願で最も重要なのは判断の順序です。

ステップ1:私立で「落ちても行ける学校」を確保する(〜12月)

北辰テストの成績と内申を持って個別相談に行き、確約の感触を得ます。ここで重要なのは、「基準を満たす学校」ではなく「ここなら通いたい学校」を選ぶことです。公立に落ちた場合、3年間通うのはこの学校です。

→ 私立高校入試 よくある質問100/私立高校一覧(全47校)

ステップ2:私立が確保できたら、公立は本人の希望で選ぶ(12月〜)

私立の確約があれば、公立は「落ちたらどうしよう」ではなく「行きたい学校」で選べます。判定がC・Dでも、第2次選抜で面接の配点が大きい学校なら挑戦する価値があります。

→ 志望校の決め方 よくある質問80/配点相性診断

ステップ3:公立の配点に合わせて準備を組む(1月〜)

志望校が決まったら、その学校の自己評価資料の独自項目・面接の形式・傾斜配点に合わせて残りの準備を組みます。

→ 自己評価資料の書き方/面接の想定質問と答え方

順序を逆にすると何が起きるか:公立の志望校を先に決めて私立を後回しにすると、12月の個別相談に間に合わない、または「とりあえず基準が低い私立」を選ぶことになります。私立が先、公立が後——この順序が、公立第一志望の受験生にとっての基本形です。

判定別の併願パターン

パターンA:公立第一志望の判定がA〜B

私立:併願で確約校1校(万一に備える)
公立:第一志望に出願
私立の2校目は不要な場合が多いですが、第一志望の私立があれば受けても構いません。

パターンB:公立第一志望の判定がC

私立:併願で確約校1校+(余裕があれば)挑戦校1校
公立:第一志望に出願するか、配点の相性を見て検討
第2次選抜で面接の配点が大きい学校(三郷北・久喜北陽・春日部東など)なら、面接の準備で勝負できる余地があります。→ 第2次で面接が跳ね上がる学校

パターンC:公立第一志望の判定がD以下

私立:併願で確約校1校を確実に確保
公立:第一志望を再検討、または配点の相性が良い学校を候補に
内申が高いなら調査書の配点が大きい学校、部活動を頑張ったなら面接の配点が大きい学校が有利です。→ 配点相性診断

パターンD:私立が第一志望

私立:単願(専願)で受験
公立:原則として受験しない
単願は合格したら必ず入学する前提です。基準が併願より低く設定される傾向がありますが、慎重に判断してください。

判定は目安です。北辰テストの判定は現時点の統計的な可能性であり、入試までに学力は変わります。また2027年度は学校ごとの配点の差が大きいため、判定だけでは合否を判断できません。上記のパターンは考え方の枠組みであり、最終判断は本人・保護者・中学校の先生で相談してください。

2027年度の制度変更が併願に与える影響

① 公立の配点相性という判断軸が加わった

従来は「偏差値が届くか」で公立の志望校を決めていましたが、2027年度は調査書の比重が17%〜52%、面接が30点〜360点と学校ごとに大きく異なります。同じ偏差値帯でも「自分に有利な学校」と「不利な学校」があります。

→ 調査書の配点ランキング/面接の配点が大きい学校

② 自己評価資料と面接の準備が加わった

全受検生が自己評価資料を提出し、面接を受けます。私立の個別相談の準備と重なる時期に、公立の自己評価資料の題材整理も進める必要があります。ただし両者は内容が重なるため、秋に一度整理しておけば両方に使えます。

③ 私立の制度は県の変更の対象外

私立高校の入試制度は各校が独自に定めており、県の制度変更の直接の対象ではありません。確約・個別相談・延納などの運用は従来と同様に学校ごとに異なります。

私立と公立で準備が重なる部分・分かれる部分

準備項目私立公立重なるか
学力(5教科)入試で必要学力検査で必要重なる
北辰の成績個別相談で提示直接は使わない私立のみ
内申個別相談で提示調査書として配点重なる
志望動機の整理個別相談で聞かれる自己評価資料・面接重なる
過去問受験校の過去問公立の過去問分かれる
英検などの資格加点対象の場合あり自己評価資料に記載重なる
延納・入学金確認が必要—私立のみ
学校選択問題—実施校なら対策必要公立のみ
効率的な進め方:「志望動機の整理」は私立の個別相談と公立の自己評価資料の両方に使えます。秋に一度、中学校生活で取り組んだことを6段構成で整理しておけば、12月の個別相談でも1月の自己評価資料でも同じ材料が使えます。→ 自己評価資料の書き方

費用の見通し

項目時期備考
北辰テスト受験料各回受験回数分
私立の受験料1月1校あたり2〜3万円程度が一般的
私立の入学金1〜2月延納制度の有無で納入時期が変わる
公立の受験料2月県が定める額
公立の入学手続き3月入学料・制服・教科書等

※金額は目安です。各校の募集要項でご確認ください。私立の入学金が返還されるかどうかは学校の規定によります。

よくある失敗と対策

失敗対策
12月の個別相談に間に合わなかった10〜11月に説明会に行き、予約開始日を把握する
延納制度を確認せず入学金を先に納めた個別相談で必ず延納の有無と条件を聞く
基準の低さだけで併願校を選んだ「ここなら通いたい」で選ぶ。公立に落ちたら3年間通う学校
公立の志望校を先に決めて私立が後回しになった私立が先、公立が後の順序を守る
公立の配点を確認せずに出願した県教委の資料で配点を確認し、自分の強みと照らす
自己評価資料の準備を1月に始めた9月から題材の整理を始める。私立の個別相談にも使える
私立の合格で気が緩んだ公立の対策を1月中旬から切り替えて再開する

関連するガイド

よくある質問

私立は何校受ければよいですか?

併願で1〜2校が一般的です。確約校1校を確保できれば、公立に落ちたときの進学先が決まります。

併願の私立はいつまでに決めますか?

個別相談が12月に集中するため、11月までに候補を絞ってください。

延納制度とは?

公立の合格発表後まで私立の入学金納入を待ってもらえる制度です。有無と条件は学校ごとに異なります。

公立の第一志望はいつ決めますか?

出願まで変更できますが、自己評価資料の準備を考えると12月頃には固めておくと余裕があります。

私立を第一志望にする場合は?

単願で受験する選択肢があります。合格したら必ず入学する前提です。

本ページは当サイトが一般的な運用および埼玉県教育委員会の公開資料をもとに整理した非公式のガイドです。私立高校の入試制度・確約の運用・延納制度・費用は学校ごとに異なり、年度によって変更される場合があります。公立高校の日程・配点は県教委の発表でご確認ください。併願の判断にあたっては、必ず各校の募集要項・個別相談、および中学校の進路指導をご活用ください。「北辰テスト」は北辰図書株式会社の商標です。当サイトは北辰図書株式会社および埼玉県教育委員会・各高校とは関係のない学習支援サイトです。