予想問題・数学

多項式の展開と因数分解の予想問題5問——符号と公式のミスを1問ずつ解説

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多項式の展開と因数分解は中3で最初に習う単元で、数学の計算問題だけでなく、二次方程式や式の値の問題でも使われる土台になります(回ごとの範囲は → テスト範囲)。乗法公式を覚えていても、符号や係数の2乗、共通因数のくくり忘れでミスが起きやすい単元です。展開2問・因数分解2問・式の値の5問にしぼり、まちがえやすいところを1問ずつ解説しました。

この5問でおさえるポイント
  • (x + a)(x + b) = x² + (a + b)x + ab。x の係数はたし算、定数項はかけ算
  • (x ± y)² = x² ± 2xy + y²。真ん中の項を忘れない
  • 因数分解は「かけて〜、たして〜」の2数を、かけ算の組から探す
  • 因数分解は、まず共通因数をくくり出す。最後まで分解する
  • 式の値は、先に因数分解してから代入すると楽になる

問題(まず自分で解いてみよう)

  1. (x + 5)(x − 3) を展開しなさい。
  2. (2a − 3b)² を展開しなさい。
  3. x² − 7x + 12 を因数分解しなさい。
  4. 3x² − 12 を因数分解しなさい。
  5. x = 27 のとき、x² − 6x + 9 の値を求めなさい。

目安:1問3〜4分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。

答えと解説

問題1

(x + 5)(x − 3) を展開しなさい。

答えと解説を見る

答え:x² + 2x − 15

考え方:乗法公式 (x + a)(x + b) = x² + (a + b)x + ab を使います。ここでは a = 5、b = −3 です。

解き方:a + b = 5 + (−3) = 2、ab = 5 × (−3) = −15。よって x² + 2x − 15。

よくあるミス:① −3 の符号を落として、ab を +15 としてしまうミス。b = −3 とかっこごと考えます。② x の係数を 5 × (−3) のようにかけ算で出してしまうミス。x の係数は「たし算」、定数項は「かけ算」です。

確かめ:分配法則で一つずつかけると、x² − 3x + 5x − 15 で、まとめると x² + 2x − 15 になり同じです。

問題2

(2a − 3b)² を展開しなさい。

答えと解説を見る

答え:4a² − 12ab + 9b²

考え方:乗法公式 (x − y)² = x² − 2xy + y² を使います。x にあたるのが 2a、y にあたるのが 3b です。

解き方:(2a)² − 2 × 2a × 3b + (3b)² = 4a² − 12ab + 9b²。

よくあるミス:① 4a² + 9b² のように、真ん中の項(−12ab)を忘れるミス。(x − y)² は x² − y² ではありません。② (2a)² を 2a² としてしまうミス。係数の 2 も2乗して 4 になります。③ 真ん中の項の「2倍」を忘れて −6ab とするミス。

確かめ:(2a − 3b)(2a − 3b) を分配法則で展開すると、4a² − 6ab − 6ab + 9b² = 4a² − 12ab + 9b² で同じになります。

問題3

x² − 7x + 12 を因数分解しなさい。

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答え:(x − 3)(x − 4)

考え方:x² + (a + b)x + ab = (x + a)(x + b) を逆向きに使います。かけて 12、たして −7 になる2つの数を探します。

解き方:かけて 12 になる組のうち、たして −7 になるのは −3 と −4。よって (x − 3)(x − 4)。

よくあるミス:① かけて 12 を先に探さず、たして 7 になる 3 と 4 を選んで (x + 3)(x + 4) としてしまうミス。たして −7 なので2つとも負の数です。② 先に「たして〜」から探して組を見落とすミス。かけ算の組のほうが少ないので、かけ算から探すと速く確実です。

確かめ:(x − 3)(x − 4) を展開すると、x² + (−3 − 4)x + (−3) × (−4) = x² − 7x + 12 で、もとの式にもどります。

問題4

3x² − 12 を因数分解しなさい。

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答え:3(x + 2)(x − 2)

考え方:因数分解は、まず共通因数をくくり出すのが先です。そのあとかっこの中を公式 x² − a² = (x + a)(x − a) で分解します。

解き方:3x² − 12 = 3(x² − 4)。x² − 4 = x² − 2² = (x + 2)(x − 2)。よって 3(x + 2)(x − 2)。

よくあるミス:① 3(x² − 4) で止めてしまうミス。かっこの中がまだ因数分解できるので、最後まで分解します。② 共通因数の 3 をくくり出さずに、(√3x + √12)(…) のように考えて行きづまるミス。③ 3 を書き忘れて (x + 2)(x − 2) と答えるミス。

確かめ:3(x + 2)(x − 2) を展開すると 3(x² − 4) = 3x² − 12 で、もとの式にもどります。

問題5

x = 27 のとき、x² − 6x + 9 の値を求めなさい。

答えと解説を見る

答え:576

考え方:そのまま代入すると 27² などの大きな計算になります。先に因数分解してから代入すると、計算がずっと楽になります。

解き方:x² − 6x + 9 = (x − 3)²。x = 27 を代入すると (27 − 3)² = 24² = 576。

よくあるミス:① (x − 3)² を (x − 3)(x + 3) と取りちがえて、24 × 30 としてしまうミス。② そのまま代入して、27² − 6 × 27 + 9 の計算の途中でまちがえるミス。式の値の問題は、まず式を簡単にできないか考えましょう。

確かめ:そのまま代入すると、27² は 729、6 × 27 は 162 なので、729 − 162 + 9 = 576 になり、同じ値です。

乗法公式と因数分解の公式の表

展開(左 → 右)因数分解(右 → 左)気をつけることこの記事の問題
(x + a)(x + b)x² + (a + b)x + ab符号ごと a・b を考える問題1・3
(x + y)²x² + 2xy + y²真ん中は 2 倍問題5
(x − y)²x² − 2xy + y²係数も2乗する問題2・5
(x + a)(x − a)x² − a²共通因数を先にくくる問題4

迷ったときの手順

  1. 展開か因数分解か、問題の指示を確かめる
  2. 因数分解なら、まず全部の項に共通な数や文字がないか見る
  3. どの公式の形か(2乗の差・平方・「かけて〜たして〜」)を見分ける
  4. 答えを展開して、もとの式にもどるか確かめる

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よくある質問

展開と因数分解はどういう関係ですか?

展開はかっこをはずして和の形にすること、因数分解は和の形をかけ算(積)の形にもどすことで、たがいに逆の操作です。因数分解した答えは、展開してもとの式にもどるかで確かめられます。

因数分解で「かけて〜、たして〜」の数はどうやって探しますか?

先に「かけて定数項になる2数の組」を全部書き出し、その中から「たしてxの係数になる組」を選びます。かけ算の組のほうが数が少ないので、もれなく探せます。

因数分解で最初にすることは何ですか?

すべての項に共通な因数(数や文字)がないかを見て、あればくくり出します。そのあと、かっこの中を公式で分解します。

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