予想問題・理科

自然と人間(生態系)の予想問題5問——生物の分け方と数量の変化のミスを1問ずつ解説

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自然と人間(生態系)は中3で習う理科の単元で、生産者・消費者・分解者、食物連鎖と数量のつり合い、炭素の循環、土の中の微生物のはたらき、人間の活動と環境が問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。キノコを植物と考えたり、数量の変化の向きを逆にしたりして点を落としやすい単元です。生物の分け方・数量の変化・炭素の循環・分解者の実験・環境の5問にしぼり、1問ずつ解説しました。

この5問でおさえるポイント
  • 生産者は光合成をする植物、消費者は動物、分解者は菌類・細菌類など
  • ある生物が減ると、食べられる側はふえ、食べる側は減る
  • 光合成は二酸化炭素をとり入れ、呼吸と分解は二酸化炭素を出す
  • 土の中の微生物は有機物を分解する。沸とうさせた液と比べる対照実験で確かめる
  • 化石燃料の燃焼や外来生物は、生態系のつり合いに影響をあたえる

問題(まず自分で解いてみよう)

  1. 次のア〜オの生物を、生産者・消費者・分解者に分けなさい。
    ア イネ
    イ バッタ
    ウ カエル
    エ シイタケ
    オ 乳酸菌
  2. ある地域で、植物→草食動物→肉食動物という食物連鎖が、数量のつり合いを保っていました。何らかの原因で草食動物が急に減ったとき、その直後に植物と肉食動物の数量はそれぞれどうなりますか。また、長い時間がたつと全体はどうなると考えられますか。
  3. 次のア〜エのうち、大気中に二酸化炭素を出すはたらきをすべて選びなさい。
    ア 植物の光合成
    イ 植物の呼吸
    ウ 動物の呼吸
    エ 分解者が有機物を分解するはたらき
  4. 林の土を水に入れてかき混ぜ、上ずみ液をとりました。上ずみ液の半分をよく沸とうさせてから冷まし、残り半分はそのままにして、それぞれをうすいデンプン溶液に加えました。数日後、それぞれにヨウ素液を加えると、色はどうなりますか。また、この実験からわかることを答えなさい。
  5. 自然環境と人間の関わりについて、正しいものを次のア〜エからすべて選びなさい。
    ア 二酸化炭素などの温室効果ガスがふえることが、地球温暖化の原因の一つと考えられている。
    イ 外国から持ちこまれた生物(外来生物)は、もとからいた生物と同じ数だけふえるので、生態系に影響をあたえない。
    ウ 化石燃料を大量に燃やすと、大気中の二酸化炭素がふえる。
    エ 分解者がいなくても、生態系の物質の循環には影響がない。

目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。

答えと解説

問題1

次のア〜オの生物を、生産者・消費者・分解者に分けなさい。
ア イネ
イ バッタ
ウ カエル
エ シイタケ
オ 乳酸菌

答えと解説を見る

答え:生産者はア、消費者はイとウ、分解者はエとオです

考え方:生産者は、光合成で無機物から有機物をつくる生物(植物など)です。消費者は、ほかの生物を食べて有機物をとり入れる生物(動物)です。分解者は、死がいやふんなどの有機物を無機物に分解する生物で、菌類や細菌類がふくまれます。

解き方:イネは光合成をするので生産者(ア)。バッタは植物を食べ、カエルはバッタなどを食べるので消費者(イ・ウ)。シイタケは菌類、乳酸菌は細菌類で、どちらも分解者(エ・オ)です。

よくあるミス:① シイタケなどのキノコを植物と考えて生産者にしてしまうミス。キノコは菌類で、光合成をしません。② 分解者は消費者とまったく別だと考えるミス。分解者も、ほかの生物がつくった有機物をとり入れて生きているので、消費者の一部とみることもできます。

確かめ:生産者だけが光合成で有機物をつくり、ほかの生物はすべてその有機物にたよって生きている、という関係で分けると、答えの分け方と合っています。

問題2

ある地域で、植物→草食動物→肉食動物という食物連鎖が、数量のつり合いを保っていました。何らかの原因で草食動物が急に減ったとき、その直後に植物と肉食動物の数量はそれぞれどうなりますか。また、長い時間がたつと全体はどうなると考えられますか。

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答え:直後に植物はふえ、肉食動物は減ります。長い時間がたつと、全体はもとのつり合いにもどると考えられます

考え方:生物の数量は、「食べる・食べられる」の関係でつながっています。一般に、食べられる側ほど数量が多く、植物、草食動物、肉食動物の順に少なくなるピラミッドの形になります。ある生物の数量が変わると、そのすぐ上とすぐ下の生物の数量が変わります。

解き方:草食動物が減ると、食べられる植物はふえ、えさが減った肉食動物は減ります。その後、植物がふえると草食動物がふえ、肉食動物が減ると草食動物が食べられにくくなるので、草食動物はふえていきます。こうした変化をくり返して、やがてもとのつり合いにもどると考えられます。

よくあるミス:① 草食動物が減ると植物も減ると考えるミス。植物は草食動物に食べられる側なので、食べる生物が減るとふえます。② いったん変化したら、もとにはもどらないと考えるミス。自然の中では、変化しても長い時間をかけてつり合いが保たれることが多いです。ただし、変化が大きすぎるともとにもどらないこともあります。

確かめ:食べる側が減ると食べられる側はふえ、食べられる側が減ると食べる側は減る、という2つのきまりだけで、すべての変化を説明できます。

問題3

次のア〜エのうち、大気中に二酸化炭素を出すはたらきをすべて選びなさい。
ア 植物の光合成
イ 植物の呼吸
ウ 動物の呼吸
エ 分解者が有機物を分解するはたらき

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答え:イ、ウ、エです

考え方:炭素は、二酸化炭素や有機物の形で生物と大気の間をめぐっています。光合成は二酸化炭素をとり入れて有機物をつくるはたらき、呼吸や分解は有機物を使って二酸化炭素を出すはたらきです。

解き方:ア の光合成は二酸化炭素をとり入れるので、出すはたらきではありません。イ・ウ の呼吸は、植物も動物も二酸化炭素を出します。エ の分解者のはたらきも、有機物を分解するときに呼吸をして二酸化炭素を出します。答えはイ、ウ、エです。

よくあるミス:① 植物は呼吸をしないと考えて イ を選ばないミス。植物も昼も夜も呼吸をしていて、昼は光合成のほうがさかんなので、全体として二酸化炭素をとり入れているように見えます。② 分解者のはたらきを、二酸化炭素とは関係ないと考えるミス。分解者も呼吸によって有機物を無機物に分解しています。

確かめ:光合成で二酸化炭素がとり入れられ、呼吸と分解で出される、という出入りがあるので、炭素は生物と大気の間をくり返しめぐることができます。

問題4

林の土を水に入れてかき混ぜ、上ずみ液をとりました。上ずみ液の半分をよく沸とうさせてから冷まし、残り半分はそのままにして、それぞれをうすいデンプン溶液に加えました。数日後、それぞれにヨウ素液を加えると、色はどうなりますか。また、この実験からわかることを答えなさい。

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答え:そのままの上ずみ液を加えたほうは色が変わらず、沸とうさせた上ずみ液を加えたほうは青紫色になります。土の中の微生物がデンプンを分解したことがわかります

考え方:ヨウ素液はデンプンがあると青紫色になります。土の中には、菌類や細菌類などの微生物(分解者)がいます。沸とうさせると、微生物は死んでしまいます。

解き方:そのままの上ずみ液では、生きている微生物がデンプンを分解するので、デンプンがなくなり、ヨウ素液の色は変わりません。沸とうさせた上ずみ液では微生物が死んでいるので、デンプンが残り、ヨウ素液で青紫色になります。このことから、土の中の微生物がデンプン(有機物)を分解したことがわかります。

よくあるミス:① 結果を逆にしてしまうミス。「デンプンが残っている=青紫色」と先に決めてから、どちらにデンプンが残るかを考えましょう。② 沸とうさせたものを用意する理由がわからないミス。微生物がいない条件と比べる対照実験にすることで、変化の原因が微生物だとわかります。

確かめ:2つの液のちがいは「微生物が生きているかどうか」だけです。結果がちがったので、デンプンがなくなった原因は微生物のはたらきだといえます。

問題5

自然環境と人間の関わりについて、正しいものを次のア〜エからすべて選びなさい。
ア 二酸化炭素などの温室効果ガスがふえることが、地球温暖化の原因の一つと考えられている。
イ 外国から持ちこまれた生物(外来生物)は、もとからいた生物と同じ数だけふえるので、生態系に影響をあたえない。
ウ 化石燃料を大量に燃やすと、大気中の二酸化炭素がふえる。
エ 分解者がいなくても、生態系の物質の循環には影響がない。

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答え:アとウです

考え方:人間の活動は、大気の成分や生物のつり合いに影響をあたえることがあります。化石燃料は大昔の生物の死がいがもとになった有機物で、燃やすと二酸化炭素が出ます。

解き方:ア は、温室効果ガスの増加が地球温暖化の原因の一つと考えられているので正しい。イ の外来生物は、天敵がいないなどの理由で大きくふえ、もとからいた生物を減らすことがあるので誤り。ウ は化石燃料を燃やすと二酸化炭素が出るので正しい。エ は、分解者がいないと死がいなどの有機物が無機物にもどらず、物質の循環が止まってしまうので誤りです。答えはアとウです。

よくあるミス:① 外来生物は数が少ないから影響しないと考えるミス。もとの生態系に天敵がいないと、外来生物は急にふえることがあります。② 分解者は生態系にとって重要でないと考えるミス。分解者がつくった無機物を植物がふたたび使うので、物質の循環に欠かせません。

確かめ:問題3で見たように、二酸化炭素は光合成でとり入れられ、呼吸や燃焼で出されます。化石燃料の燃焼がふえると出る量がふえる、という説明と合っています。

生産者・消費者・分解者のまとめ表

項目生産者消費者分解者
おもな生物植物、植物プランクトン草食動物、肉食動物菌類(キノコ・カビ)、細菌類、ミミズなど土の中の小動物
有機物の得方光合成でつくるほかの生物を食べる死がいやふんなどからとり入れる
二酸化炭素光合成でとり入れ、呼吸で出す呼吸で出す呼吸(分解)で出す
この記事の問題問題1(分け方)・問題2(数量の変化)・問題3(炭素の循環)・問題4(分解者の実験)・問題5(環境)

迷ったときの手順

  1. 生物を分けるときは、まず「光合成をするか」で生産者かどうかを決める
  2. 数量の変化は、変わった生物のすぐ上(食べる側)とすぐ下(食べられる側)だけを先に考える
  3. 二酸化炭素の出入りは、光合成(とり入れる)と、呼吸・分解・燃焼(出す)に分けて考える
  4. 実験の問題は、条件のちがいが1つだけの対照実験になっているかを確かめ、結果の原因を決める

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よくある質問

生産者・消費者・分解者のちがいは何ですか?

生産者は光合成で有機物をつくる植物など、消費者はほかの生物を食べる動物、分解者は死がいやふんなどの有機物を無機物に分解する菌類・細菌類などです。

キノコやカビは植物ですか?

いいえ。キノコやカビは菌類で、光合成をしません。生態系の中では分解者のはたらきをしています。

土の中の微生物のはたらきはどうやって確かめますか?

土の上ずみ液をそのまま使うものと、沸とうさせて微生物を死なせたものを用意し、それぞれをデンプン溶液に加えます。数日後にヨウ素液で調べ、デンプンが分解されたかを比べます。

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