植物のつくりと分類の予想問題5問——子房と胚珠・単子葉類と双子葉類のミスを1問ずつ解説
植物のつくりと分類は中1で習う理科の単元で、花のつくりの名前や、植物をなかまに分けるときの特徴が問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。覚える用語が多いので、「子房と胚珠」「単子葉類と双子葉類」「シダ植物とコケ植物」のように、似たものを組にして区別できるかで差がつきます。花のつくりの順番・果実と種子・裸子植物・単子葉類の特徴・シダ植物とコケ植物の5問にしぼり、1問ずつ解説しました。
- 花のつくりは外側から がく → 花弁 → おしべ → めしべ
- 受粉後、子房は果実に、胚珠は種子になる
- 胚珠がむき出し(子房がない)のが裸子植物、子房に包まれているのが被子植物
- 単子葉類は子葉1枚・平行脈・ひげ根・維管束が散らばる
- シダ植物とコケ植物は胞子でふえる。根・茎・葉の区別があるのはシダ植物だけ
問題(まず自分で解いてみよう)
- アブラナの花のつくりを、外側から中心に向かって順に並べなさい。
ア おしべ イ がく ウ めしべ エ 花弁 - エンドウのさやの中には、豆がいくつか入っています。花のつくりのうち、さやになった部分と、豆になった部分の名前をそれぞれ答えなさい。
- マツの花について、次の問いに答えなさい。
(1)雌花のりん片には、子房がなく、ある部分がむき出しになっています。その部分の名前を答えなさい。
(2)マツのような花のつくりをもつ植物のなかまを何といいますか。 - トウモロコシの特徴として正しいものを、次のア〜エからすべて選びなさい。
ア 子葉が1枚である。
イ 葉脈が網目状である。
ウ 根がひげ根である。
エ 茎の維管束が輪のように並んでいる。 - イヌワラビとゼニゴケについて述べた文として正しいものを、次のア〜エから1つ選びなさい。
ア どちらも種子でふえる。
イ どちらも胞子でふえ、イヌワラビには根・茎・葉の区別がある。
ウ どちらも胞子でふえ、ゼニゴケには根・茎・葉の区別がある。
エ イヌワラビは種子で、ゼニゴケは胞子でふえる。
目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。
答えと解説
問題1
アブラナの花のつくりを、外側から中心に向かって順に並べなさい。
ア おしべ イ がく ウ めしべ エ 花弁
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答え:イ → エ → ア → ウ(がく、花弁、おしべ、めしべの順)
考え方:被子植物の花は、ふつう外側から がく → 花弁 → おしべ → めしべ の順に並んでいます。中心にあるめしべを、おしべが囲んでいるつくりです。
解き方:いちばん外側でつぼみを包んでいたのが がく(イ)、その内側が 花弁(エ)、さらに内側が おしべ(ア)、中心が めしべ(ウ)です。よって イ → エ → ア → ウ。
よくあるミス:① 目立つ花弁をいちばん外側だと思い、がくと花弁を逆にしてしまうミス。がくは花弁の外側で、花の根元を支えています。② おしべとめしべの位置を逆にするミス。めしべは中心に1本、おしべはそのまわりにあると覚えましょう。
確かめ:花を分解するときは外側から1枚ずつはがしていくので、はがす順番がそのまま答えの順番になります。最後に残るのが中心のめしべです。
問題2
エンドウのさやの中には、豆がいくつか入っています。花のつくりのうち、さやになった部分と、豆になった部分の名前をそれぞれ答えなさい。
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答え:さやは子房が、豆は胚珠が育ったものです
考え方:被子植物では、受粉したあと、めしべの根もとの子房が果実に、子房の中の胚珠が種子になります。
解き方:さやは豆を包んでいる部分なので果実で、もとは子房です。中の豆は種子で、もとは胚珠です。
よくあるミス:① 子房と胚珠を逆にしてしまうミス。「外側の入れ物(子房)→ 果実」「中身(胚珠)→ 種子」と、包む・包まれるの関係で覚えると逆になりにくくなります。② 柱頭が果実になると考えるミス。柱頭は花粉がつく場所で、果実にはなりません。
確かめ:さやを開くと、中の豆がさやの内側にくっついて並んでいます。子房の中に胚珠がついていた、花のつくりと同じ並び方です。
問題3
マツの花について、次の問いに答えなさい。
(1)雌花のりん片には、子房がなく、ある部分がむき出しになっています。その部分の名前を答えなさい。
(2)マツのような花のつくりをもつ植物のなかまを何といいますか。
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答え:(1)胚珠 (2)裸子植物
考え方:マツの花には花弁やがくがなく、子房がありません。雌花のりん片に胚珠がむき出しでついています。胚珠が子房に包まれていない植物を裸子植物、包まれている植物を被子植物といいます。
解き方:(1)むき出しになっているのは胚珠。(2)胚珠がむき出しなので裸子植物。
よくあるミス:① 雌花のりん片にあるのは花粉のう、と答えてしまうミス。花粉のうは雄花のりん片にあり、中に花粉が入っています。② 裸子植物は種子をつくらないと思いこむミス。裸子植物も胚珠が種子になる種子植物です。子房がないので、果実ができないだけです。
確かめ:「裸」は「はだか」、つまり胚珠がむき出しという意味です。名前の漢字と花のつくりが一致しているかで確かめられます。
問題4
トウモロコシの特徴として正しいものを、次のア〜エからすべて選びなさい。
ア 子葉が1枚である。
イ 葉脈が網目状である。
ウ 根がひげ根である。
エ 茎の維管束が輪のように並んでいる。
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答え:アとウ
考え方:トウモロコシは単子葉類です。単子葉類は「子葉1枚・葉脈が平行・ひげ根・維管束が茎全体に散らばる」、双子葉類は「子葉2枚・葉脈が網目状・主根と側根・維管束が輪の形に並ぶ」という組み合わせで覚えます。
解き方:ア(子葉1枚)とウ(ひげ根)は単子葉類の特徴なので正しいです。イ(網目状の葉脈)とエ(維管束が輪状)は双子葉類の特徴なので誤りです。答えはアとウ。
よくあるミス:① 維管束の並び方を逆に覚えるミス。輪の形に並ぶのは双子葉類、散らばっているのが単子葉類です。② トウモロコシやイネを双子葉類だと思うミス。イネ・ムギ・トウモロコシ・ユリ・ツユクサは、代表的な単子葉類です。
確かめ:細長い葉に、すじがまっすぐ平行に通っている植物は単子葉類です。トウモロコシの葉もこの形なので、ほかの特徴も単子葉類のものを選べばよいとわかります。
問題5
イヌワラビとゼニゴケについて述べた文として正しいものを、次のア〜エから1つ選びなさい。
ア どちらも種子でふえる。
イ どちらも胞子でふえ、イヌワラビには根・茎・葉の区別がある。
ウ どちらも胞子でふえ、ゼニゴケには根・茎・葉の区別がある。
エ イヌワラビは種子で、ゼニゴケは胞子でふえる。
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答え:イ
考え方:シダ植物(イヌワラビ)もコケ植物(ゼニゴケ)も、種子をつくらず胞子でふえます。ちがいは、シダ植物には根・茎・葉の区別と維管束があるのに対し、コケ植物には根・茎・葉の区別がなく、維管束もないことです。
解き方:どちらも胞子でふえるので、アとエは誤り。根・茎・葉の区別があるのはイヌワラビなので、正しいのはイ。
よくあるミス:① ゼニゴケの仮根を本当の根だと考えてウを選ぶミス。仮根はからだを地面に固定するためのもので、根とは区別します。水はからだの表面全体から吸収します。② イヌワラビの地上に出ている柄の部分を茎だと思うミス。イヌワラビの茎は地下にあり(地下茎)、地上に見えているのは柄の部分もふくめて葉です。
確かめ:シダ植物は、胞子でふえる点はコケ植物と同じで、根・茎・葉と維管束をもつ点は種子植物と同じです。「コケと種子植物の中間」と位置づけると、イが正しいことに納得できます。
植物の分類のまとめ表
| なかま | ふえ方 | おもな特徴 | 例 | この記事の問題 |
|---|---|---|---|---|
| 被子植物(双子葉類) | 種子 | 胚珠が子房に包まれる。子葉2枚・網状脈・主根と側根・維管束が輪状 | アブラナ、エンドウ、サクラ | 問題1・2 |
| 被子植物(単子葉類) | 種子 | 胚珠が子房に包まれる。子葉1枚・平行脈・ひげ根・維管束が散らばる | トウモロコシ、イネ、ユリ | 問題4 |
| 裸子植物 | 種子 | 子房がなく胚珠がむき出し。果実はできない | マツ、イチョウ、スギ | 問題3 |
| シダ植物 | 胞子 | 根・茎・葉の区別と維管束がある | イヌワラビ、スギナ | 問題5 |
| コケ植物 | 胞子 | 根・茎・葉の区別がなく維管束もない。仮根でからだを固定 | ゼニゴケ、スギゴケ | 問題5 |
迷ったときの手順
- 種子でふえるか、胞子でふえるかを見る(胞子ならシダ植物かコケ植物)
- 種子でふえるなら、胚珠が子房に包まれているかを見る(むき出しなら裸子植物)
- 被子植物なら、子葉・葉脈・根・維管束のどれか1つで単子葉類か双子葉類かを決める
- 胞子でふえるなら、根・茎・葉の区別と維管束があるかでシダ植物かコケ植物かを決める
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よくある質問
子房と胚珠は、受粉後にそれぞれ何になりますか?
被子植物では、受粉後に子房が果実に、子房の中の胚珠が種子になります。裸子植物には子房がないので、果実はできません。
単子葉類と双子葉類はどう見分けますか?
単子葉類は子葉1枚・葉脈が平行・ひげ根・茎の維管束が散らばる、双子葉類は子葉2枚・葉脈が網目状・主根と側根・維管束が輪状に並ぶ、という特徴の組み合わせで見分けます。
シダ植物とコケ植物のちがいは何ですか?
どちらも胞子でふえますが、シダ植物には根・茎・葉の区別と維管束があり、コケ植物には根・茎・葉の区別も維管束もありません。コケ植物の仮根はからだを固定するためのものです。
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