予想問題・社会

日本の諸地域の予想問題5問——自然と産業の結びつきを1問ずつ解説

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日本の諸地域は中2で習う社会(地理)の単元で、九州から北海道までの7地方について、自然・産業・人々のくらしの結びつきが問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。地方ごとの用語を取りちがえたり、理由を説明する問題で自然条件と産業を結びつけられなかったりして点を落としやすい単元です。シラス台地・本州四国連絡橋・中部地方の3地域・近郊農業・やませの5問にしぼり、1問ずつ解説しました。

この5問でおさえるポイント
  • 九州南部のシラス台地は水もちが悪く、畜産や畑作がさかん
  • 本州四国連絡橋で移動は便利になったが、大都市に人が吸い寄せられる課題もある
  • 中部地方は東海(自動車工業)・中央高地(果樹・高原野菜)・北陸(水田単作・地場産業)
  • 関東の大都市周辺では、消費地に近いことを生かした近郊農業がさかん
  • 東北の太平洋側では、夏の冷たい北東の風やませが冷害をもたらすことがある

問題(まず自分で解いてみよう)

  1. 鹿児島県から宮崎県南部にかけて広がる、火山の噴出物が厚く積もってできた台地を何といいますか。また、この台地ではどのような農業がさかんですか。
  2. 本州と四国を結ぶ本州四国連絡橋が開通したことで、四国地方にはどのような変化がありましたか。よい面と課題を1つずつ説明しなさい。
  3. 中部地方は、東海・中央高地・北陸の3つの地域に分けられます。次のア〜ウは、それぞれどの地域の産業の特色を説明したものですか。
    ア 盆地の扇状地で、ぶどうやももなどの果樹栽培がさかんで、夏のすずしい気候を生かした高原野菜の栽培も行われている。
    イ 冬は雪が多く農作業ができないため、水田単作が中心で、冬の副業から発達した伝統産業・地場産業がみられる。
    ウ 自動車工業を中心とする工業地帯が発達し、工業出荷額が全国でも特に多い。
  4. 関東地方の大都市の周辺では、野菜や花などを生産して大消費地へ出荷する農業がさかんです。この農業を何といいますか。また、この農業の利点を説明しなさい。
  5. 東北地方の太平洋側で、夏にふく冷たく湿った北東の風を何といいますか。また、この風がふくと稲作にどのような影響が出ますか。

目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。

答えと解説

問題1

鹿児島県から宮崎県南部にかけて広がる、火山の噴出物が厚く積もってできた台地を何といいますか。また、この台地ではどのような農業がさかんですか。

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答え:シラス台地で、畜産や、さつまいも・茶などの畑作がさかんです

考え方:九州南部には火山が多く、火山灰などの噴出物が積もったシラスとよばれる地層が広がっています。シラスは水を通しやすく、水もちが悪いのが特色です。

解き方:この台地はシラス台地です。水もちが悪く稲作に向かないため、かつてはさつまいもなどの畑作が中心でした。用水路などが整備されてからは、野菜や茶の栽培、豚・肉用牛・にわとりを育てる畜産がさかんになりました。

よくあるミス:① 「火山の近くなので土地が肥えていて稲作がさかん」と答えるミス。シラス台地は水もちが悪く、稲作には向きません。② シラス台地と、宮崎平野の促成栽培を混同するミス。宮崎平野は温暖な気候を生かしてピーマンなどを早く出荷する促成栽培がさかんな平野です。

確かめ:シラス台地が水もちの悪い土地であることと、水をあまり必要としないさつまいもや茶、えさを外から運べる畜産がさかんであることは、話がつながっています。

問題2

本州と四国を結ぶ本州四国連絡橋が開通したことで、四国地方にはどのような変化がありましたか。よい面と課題を1つずつ説明しなさい。

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答え:よい面は、本州との移動時間が短くなり人や物の行き来が増えたことです。課題は、買い物客などが大都市に吸い寄せられ、地元の商店街などが衰えたことです

考え方:本州四国連絡橋には、神戸・鳴門ルート(明石海峡大橋・大鳴門橋)、児島・坂出ルート(瀬戸大橋)、尾道・今治ルート(しまなみ海道)の3つのルートがあります。交通が便利になると、よい影響と悪い影響の両方が出ます。

解き方:よい面は、移動時間が短くなり、通勤・通学や観光、農産物の輸送など人や物の行き来が増えたことです。課題は、四国の人が大阪や神戸などの大都市へ買い物に出かけるようになり、地元の商店街が衰えたことや、フェリーなどの航路が減ったことです。大都市に人が吸い寄せられるこのような現象をストロー現象といいます。

よくあるミス:① よい面だけを書き、課題を書き落とすミス。問題が「よい面と課題」を求めているときは、両方を1つずつ書きます。② 3つのルートの橋の名前を入れかえるミス。瀬戸大橋は岡山県と香川県を結ぶ児島・坂出ルートの橋です。

確かめ:交通が便利になると、人は地方から大都市へも出かけやすくなります。地元の商店街が衰えるという課題は、移動時間が短くなったというよい面の裏返しになっています。

問題3

中部地方は、東海・中央高地・北陸の3つの地域に分けられます。次のア〜ウは、それぞれどの地域の産業の特色を説明したものですか。
ア 盆地の扇状地で、ぶどうやももなどの果樹栽培がさかんで、夏のすずしい気候を生かした高原野菜の栽培も行われている。
イ 冬は雪が多く農作業ができないため、水田単作が中心で、冬の副業から発達した伝統産業・地場産業がみられる。
ウ 自動車工業を中心とする工業地帯が発達し、工業出荷額が全国でも特に多い。

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答え:アは中央高地、イは北陸、ウは東海です

考え方:中部地方は、太平洋側の東海、内陸の中央高地、日本海側の北陸で、気候も産業も大きくちがいます。それぞれの気候と結びつけて考えます。

解き方:ア は、甲府盆地の扇状地での果樹栽培や、八ケ岳や浅間山のふもとの高原野菜(レタスなど)の栽培なので中央高地です。イ は、冬の雪が多い日本海側で、水田単作や輪島塗などの伝統産業がみられる北陸です。ウ は、豊田市などで自動車工業がさかんな中京工業地帯がある東海です。

よくあるミス:① 高原野菜を「冬に暖かい気候を生かした栽培」と考えて東海を選ぶミス。高原野菜は夏のすずしい気候を生かし、ほかの産地の出荷が少ない時期に出荷します。② 北陸の地場産業がなぜ発達したかを書けないミス。雪で農作業ができない冬の副業として発達したことをおさえましょう。

確かめ:アの果樹と高原野菜は内陸の盆地と高原、イの水田単作と副業は冬の雪、ウの自動車工業は太平洋側の交通の便と、それぞれの地域の自然や位置の特色と合っています。

問題4

関東地方の大都市の周辺では、野菜や花などを生産して大消費地へ出荷する農業がさかんです。この農業を何といいますか。また、この農業の利点を説明しなさい。

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答え:近郊農業です。大消費地に近いため、新鮮なうちに短い時間で出荷でき、輸送費も安くおさえられることが利点です

考え方:東京を中心とする大都市圏には多くの人が住んでいます。生産地が消費地に近いと、輸送にかかる時間や費用が少なくてすみます。

解き方:大都市の周辺で野菜や花などを生産する農業は近郊農業です。消費地まで近いので、新鮮なうちに出荷でき、輸送費が安くすむことが利点です。茨城県や千葉県などで行われています。

よくあるミス:① 近郊農業と促成栽培を混同するミス。促成栽培は温暖な気候を生かして出荷時期を早める栽培方法で、近郊農業は消費地に近いことを生かした農業です。② 利点を「気候がよいから」と書くミス。近郊農業の利点は気候ではなく、大消費地に近いという位置にあります。

確かめ:近郊農業でよくつくられるのは、葉物の野菜など、時間がたつと鮮度が落ちやすい作物です。新鮮なうちに出荷できるという利点と合っています。

問題5

東北地方の太平洋側で、夏にふく冷たく湿った北東の風を何といいますか。また、この風がふくと稲作にどのような影響が出ますか。

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答え:やませです。日照不足や低温で稲が十分に育たず、冷害が起こることがあります

考え方:夏の東北地方の太平洋側には、寒流の親潮(千島海流)の上を通ってきた冷たく湿った北東の風がふくことがあります。この風は霧や雲を発生させ、日差しをさえぎります。

解き方:この風はやませです。やませがふき続けると、気温が上がらず日照不足になり、稲が十分に育たない冷害が起こることがあります。そのため、寒さに強い品種の開発などの対策が進められてきました。

よくあるミス:① やませがふく向きを北西と書くミス。北西の風は冬の季節風です。やませは夏にふく北東の風です。② やませがふくのを日本海側と答えるミス。やませの影響を強く受けるのは、東北地方の太平洋側です。

確かめ:やませが冷たいのは、寒流の親潮の上を通ってくるからです。奥羽山脈の西側の日本海側では影響が小さく、太平洋側で冷害が起こりやすいことと合っています。

日本の7地方のまとめ表

地方自然の特色産業・くらしのキーワードこの記事の問題
九州地方火山が多い、南部にシラス台地畜産、促成栽培、地熱発電問題1
中国・四国地方中国山地と四国山地、瀬戸内は少雨本州四国連絡橋、瀬戸内工業地域、過疎問題2
近畿地方琵琶湖、紀伊山地阪神工業地帯、古都の景観の保全(まとめのみ)
中部地方日本アルプス、北陸は冬に雪が多い中京工業地帯、果樹・高原野菜、地場産業問題3
関東地方関東平野、関東ローム首都東京、近郊農業、京浜工業地帯問題4
東北地方奥羽山脈、三陸海岸のリアス海岸やませと冷害、伝統的工芸品、祭り問題5
北海道地方冷帯(亜寒帯)の気候、はっきりした梅雨がない大規模な畑作・酪農、アイヌの人々の文化(まとめのみ)

迷ったときの手順

  1. まず、問題がどの地方のどの地域(太平洋側・日本海側・内陸など)のことかを確かめる
  2. その地域の自然の特色(地形・気候・海流)を思い出す
  3. 産業の理由を説明するときは「自然の特色」か「位置(大都市に近いなど)」と結びつける
  4. よい面と課題を聞かれたら、両方を1つずつ書く

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よくある質問

シラス台地ではなぜ稲作が少ないのですか?

シラス台地は火山の噴出物が積もった台地で、水を通しやすく水もちが悪いため、稲作に向かないからです。畜産や、さつまいも・茶などの畑作がさかんです。

近郊農業と促成栽培のちがいは何ですか?

近郊農業は大消費地に近いことを生かして新鮮な野菜や花を出荷する農業です。促成栽培は温暖な気候を生かして、ほかの産地より出荷時期を早める栽培方法です。

やませとは何ですか?

夏に東北地方の太平洋側にふく、冷たく湿った北東の風です。日照不足や低温をもたらし、稲が育たない冷害の原因になることがあります。

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