予想問題・社会

世界の諸地域の予想問題5問——用語の取りちがえと理由説明のミスを1問ずつ解説

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世界の諸地域は中1で習う社会(地理)の単元で、アジア・ヨーロッパ・アフリカ・北アメリカ・南アメリカ・オセアニアの6つの州について、気候・産業・歴史のつながりが問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。似た用語を取りちがえたり、理由を説明する問題で答えの要点がずれたりして点を落としやすい単元です。季節風・ヨーロッパの気候とEU・モノカルチャー経済・サンベルト・南アメリカの言語の5問にしぼり、1問ずつ解説しました。

この5問でおさえるポイント
  • アジアの季節風:夏は海から大陸へふき雨が多い、冬は大陸から海へ
  • 西ヨーロッパは暖流と偏西風で冬が比較的温暖。地中海沿岸は夏に乾燥する
  • アフリカの多くの国はモノカルチャー経済で、収入が不安定になりやすい
  • アメリカの北緯37度付近より南がサンベルトで、先端技術産業が発達
  • 南アメリカの言語は植民地支配のえいきょう。ブラジルはポルトガル語

問題(まず自分で解いてみよう)

  1. 東アジアから南アジアにかけての地域では、夏と冬で風向きが大きく変わる風がふきます。この風を何といいますか。また、夏にこの風はどこからどこへふき、その結果どのような天気になりやすいですか。
  2. ヨーロッパについて正しいものを、次のア〜エからすべて選びなさい。
    ア 西ヨーロッパは高緯度のわりに冬が比較的温暖で、これは暖流の北大西洋海流と偏西風のえいきょうによる。
    イ EU(ヨーロッパ連合)に加盟しているすべての国が、共通通貨のユーロを使っている。
    ウ 地中海沿岸は夏に乾燥し、オリーブやぶどうなどの栽培がさかんである。
    エ アルプス山脈より北側の地域は、夏に乾燥する地中海性気候が広がっている。
  3. アフリカの多くの国では、特定の農産物や鉱産資源の輸出に国の収入の多くをたよっています。このような経済を何といいますか。また、このような経済にはどのような問題点がありますか。
  4. アメリカ合衆国の北緯37度付近より南の地域は、温暖で、1970年代ごろから工業が発達しました。この地域を何といいますか。また、現在この地域を中心に発達している工業を1つ答えなさい。
  5. 南アメリカ州では、多くの国でスペイン語が公用語になっていますが、ブラジルではポルトガル語が公用語です。その理由を、歴史に注目して説明しなさい。

目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。

答えと解説

問題1

東アジアから南アジアにかけての地域では、夏と冬で風向きが大きく変わる風がふきます。この風を何といいますか。また、夏にこの風はどこからどこへふき、その結果どのような天気になりやすいですか。

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答え:季節風(モンスーン)です。夏は海から大陸へふき、雨が多くなりやすいです

考え方:季節風(モンスーン)は、季節によって向きが変わる風です。夏は大陸があたたまりやすく、冬は大陸が冷えやすいことから、夏と冬で風の向きが反対になります。

解き方:夏は海から大陸へ、湿った風がふきこむので、雨が多くなります(雨季)。冬は反対に大陸から海へ乾いた風がふきます。この雨を利用して、東アジアや東南アジア、南アジアでは稲作がさかんです。

よくあるミス:① 夏と冬の風向きを逆にするミス。「夏は海からの湿った風で雨が多い」と、雨とセットで覚えましょう。② 偏西風と混同するミス。偏西風は一年中ほぼ西からふく風で、季節風とは別のものです。

確かめ:日本でも、夏は太平洋側から湿った南東の季節風がふき、冬は大陸から北西の季節風がふきます。夏と冬で向きが反対になる、という説明と合っています。

問題2

ヨーロッパについて正しいものを、次のア〜エからすべて選びなさい。
ア 西ヨーロッパは高緯度のわりに冬が比較的温暖で、これは暖流の北大西洋海流と偏西風のえいきょうによる。
イ EU(ヨーロッパ連合)に加盟しているすべての国が、共通通貨のユーロを使っている。
ウ 地中海沿岸は夏に乾燥し、オリーブやぶどうなどの栽培がさかんである。
エ アルプス山脈より北側の地域は、夏に乾燥する地中海性気候が広がっている。

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答え:アとウです

考え方:ヨーロッパの気候は、北大西洋海流(暖流)と偏西風のえいきょうを受ける北西部の西岸海洋性気候と、夏に乾燥する南部の地中海性気候に分けて考えます。

解き方:ア は暖流の上をわたってくる偏西風のえいきょうなので正しい。イ は、EU加盟国の中にもユーロを使っていない国があるので誤り。ウ は地中海性気候の特色で、夏の乾燥に強いオリーブやぶどうが栽培されるので正しい。エ の地中海性気候は、アルプス山脈より南の地中海沿岸に広がるので誤りです。答えはアとウです。

よくあるミス:① 「EU=ユーロ」と思いこんで イ を選ぶミス。EUへの加盟と、ユーロを導入するかどうかは別です。② 地中海性気候を「一年中温暖で雨が多い」と考えるミス。地中海性気候の特色は、夏に乾燥し冬に雨が多いことです。

確かめ:西ヨーロッパの多くの地域は日本の北海道より高緯度にありますが、暖流と偏西風のおかげで冬の寒さがやわらぎます。ア の内容と合っています。

問題3

アフリカの多くの国では、特定の農産物や鉱産資源の輸出に国の収入の多くをたよっています。このような経済を何といいますか。また、このような経済にはどのような問題点がありますか。

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答え:モノカルチャー経済です。天候や国際価格の変化によって、国の収入が大きく変わりやすいという問題点があります

考え方:ある国の経済が、少ない種類の農産物や鉱産資源の生産・輸出に大きくたよっている状態をモノカルチャー経済といいます。アフリカでは、植民地時代に特定の作物の栽培や資源の開発が進められたことが背景にあります。

解き方:名前はモノカルチャー経済です。たよっている産物の天候による不作や、国際価格の下落があると、国の収入が大きく減ってしまうことが問題点です。

よくあるミス:① 「たくさんの資源があるから豊かになる」とだけ考えて、問題点を書けないミス。1つの産物にたよると、その産物の価格が下がったときに収入を補うものがありません。② 問題点を「人口が多い」など、経済のしくみと関係のないことで答えるミス。問われているのは、輸出の品目がかたよっていることによる問題です。

確かめ:輸出品目を増やしたり、工業を育てたりして経済を多角化しようとする取り組みは、まさにこの問題点を小さくするためのものです。

問題4

アメリカ合衆国の北緯37度付近より南の地域は、温暖で、1970年代ごろから工業が発達しました。この地域を何といいますか。また、現在この地域を中心に発達している工業を1つ答えなさい。

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答え:サンベルトです。コンピューターや航空宇宙などの先端技術産業(ハイテク産業)が発達しています

考え方:アメリカ合衆国の工業は、はじめ北東部の五大湖周辺で鉄鋼業や自動車工業を中心に発達しました。その後、温暖で土地が広く、労働力を得やすい南部のサンベルトに工業の中心が広がりました。

解き方:北緯37度付近より南の地域はサンベルトとよばれます。ここでは、コンピューターや航空宇宙産業などの先端技術産業(ハイテク産業)が発達しています。

よくあるミス:① 五大湖周辺と取りちがえるミス。五大湖周辺は早くから発達した鉄鋼業や自動車工業の地域で、サンベルトは南部の新しい工業地域です。② 西海岸のサンフランシスコ郊外の「シリコンバレー」とサンベルトを同じ言葉だと考えるミス。シリコンバレーは先端技術産業が集まる地域の名前で、サンベルトは北緯37度付近より南の広い地域をさす言葉です。

確かめ:「サン(太陽)」という名前のとおり、温暖な南部の地域をさしています。北緯37度付近より南、という位置とも合っています。

問題5

南アメリカ州では、多くの国でスペイン語が公用語になっていますが、ブラジルではポルトガル語が公用語です。その理由を、歴史に注目して説明しなさい。

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答え:ブラジルはかつてポルトガルの植民地で、ほかの多くの国はスペインの植民地だったからです

考え方:南アメリカ州の国々では、16世紀ごろからヨーロッパの国々の植民地支配を受け、そのときの支配国の言語が今も公用語として使われています。

解き方:ブラジルはポルトガルの植民地だったのでポルトガル語が、ほかの多くの国はスペインの植民地だったのでスペイン語が公用語になっています。

よくあるミス:① 「ブラジルの近くにポルトガルがあるから」など、地理的な近さで説明してしまうミス。問われているのは歴史的な理由で、植民地支配がカギです。② 「ヨーロッパの植民地だったから」とだけ書くミス。スペイン語とポルトガル語のちがいを説明するには、どの国の植民地だったかまで書く必要があります。

確かめ:南アメリカでは、言語だけでなく、キリスト教(カトリック)が広く信仰されていることも、スペインやポルトガルの植民地支配のえいきょうです。

世界の諸地域のまとめ表

州おさえるキーワードこの記事の問題
アジア州季節風(モンスーン)、稲作、経済発展の進む国々問題1
ヨーロッパ州北大西洋海流と偏西風、地中海性気候、EUとユーロ問題2
アフリカ州植民地の歴史、モノカルチャー経済問題3
北アメリカ州五大湖周辺の工業、サンベルト、先端技術産業問題4
南アメリカ州スペイン語とポルトガル語、植民地の歴史問題5
オセアニア州オーストラリアの多文化社会、アジアとの結びつき(まとめのみ)

迷ったときの手順

  1. どの州の問題かを確かめ、その州のキーワードを思い出す
  2. 気候の問題は、海流や風(季節風・偏西風)と結びつけて考える
  3. 産業や言語の問題は、歴史(植民地支配など)が理由になっていないかを考える
  4. 理由を説明する問題は、「〜だから」と原因をはっきり書き、問われていることに答えているかを確かめる

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よくある質問

季節風(モンスーン)とは何ですか?

季節によって向きが変わる風です。東アジアから南アジアでは、夏は海から大陸へ湿った風がふいて雨が多くなり、冬は大陸から海へ乾いた風がふきます。

モノカルチャー経済の問題点は何ですか?

特定の農産物や鉱産資源の輸出にたよっているため、天候による不作や国際価格の下落があると、国の収入が大きく減ってしまう点です。

ブラジルでポルトガル語が使われているのはなぜですか?

ブラジルがかつてポルトガルの植民地だったからです。南アメリカのほかの多くの国はスペインの植民地だったので、スペイン語が公用語になっています。

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