日本の地形と気候の予想問題5問——気候区分と理由説明のミスを1問ずつ解説
日本の地形・気候は中2で習う社会(地理)の単元で、6つの気候区分、季節風と降水量、川がつくる地形、日本近海の海流が問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。気候区分を取りちがえたり、理由を説明する問題で山地や季節風の向きを書き落としたりして点を落としやすい単元です。気候区分・日本海側の雪・瀬戸内の少雨・扇状地と三角州・海流の5問にしぼり、1問ずつ解説しました。
- 日本海側は冬に、太平洋側は夏に降水量が多い。中央高地と瀬戸内は一年中少雨
- 冬の北西の季節風が日本海で水蒸気をふくみ、山地にぶつかって日本海側に雪を降らせる
- 瀬戸内は中国山地と四国山地に季節風がさえぎられて少雨
- 扇状地は山のふもとで果樹園、三角州は河口で水田や市街地
- 太平洋側は黒潮(暖流)と親潮(寒流)、日本海側は対馬海流(暖流)とリマン海流(寒流)
問題(まず自分で解いてみよう)
- 次のA〜Dは、日本の4つの地点の気候の特色を説明したものです。それぞれにあてはまる気候を、ア〜エから1つずつ選びなさい。
A 冬に雪や雨が多く、夏よりも冬の降水量が多い。
B 夏に雨が多く、冬は晴れて乾燥した日が多い。
C 一年を通して降水量が少なく、冬の寒さがきびしく、夏と冬の気温の差が大きい。
D 一年を通して降水量が少なく、冬も比較的温暖である。
ア 太平洋側の気候 イ 日本海側の気候 ウ 中央高地(内陸)の気候 エ 瀬戸内の気候 - 冬に日本海側で雪が多くなる理由を、「季節風」「日本海」「山地」という言葉を使って説明しなさい。
- 瀬戸内地方は、一年を通して降水量が少ない地域です。その理由を、山地の名前を2つ使って説明しなさい。
- 川が山地から平地に出るところにできる、ゆるやかな傾斜の扇形の地形を何といいますか。また、その地形は水はけがよいため、どのような土地利用が多いですか。川が海や湖に出るところにできる地形の名前とあわせて答えなさい。
- 日本の近海を流れる海流について、正しいものを次のア〜エからすべて選びなさい。
ア 太平洋側を北上する暖流は、黒潮(日本海流)である。
イ 太平洋側を南下する寒流は、対馬海流である。
ウ 暖流と寒流がぶつかる潮目(潮境)は、プランクトンが多く、よい漁場になる。
エ 日本海側を北上する暖流は、親潮(千島海流)である。
目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。
答えと解説
問題1
次のA〜Dは、日本の4つの地点の気候の特色を説明したものです。それぞれにあてはまる気候を、ア〜エから1つずつ選びなさい。
A 冬に雪や雨が多く、夏よりも冬の降水量が多い。
B 夏に雨が多く、冬は晴れて乾燥した日が多い。
C 一年を通して降水量が少なく、冬の寒さがきびしく、夏と冬の気温の差が大きい。
D 一年を通して降水量が少なく、冬も比較的温暖である。
ア 太平洋側の気候 イ 日本海側の気候 ウ 中央高地(内陸)の気候 エ 瀬戸内の気候
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答え:Aはイ、Bはア、Cはウ、Dはエです
考え方:日本の気候は、季節風と山地の位置で特色が決まります。冬は北西の季節風が日本海側に雪を降らせ、夏は南東の季節風が太平洋側に雨を降らせます。山に囲まれた地域は季節風がさえぎられて、降水量が少なくなります。
解き方:冬の降水量が多いAは日本海側(イ)、夏に雨が多く冬に乾燥するBは太平洋側(ア)、少雨で寒暖の差が大きいCは中央高地(ウ)、少雨で冬も温暖なDは瀬戸内(エ)です。
よくあるミス:① CとDを取りちがえるミス。どちらも雨が少ないですが、中央高地は標高が高く内陸なので冬の寒さがきびしく、瀬戸内は冬も温暖です。② 北海道の気候と中央高地の気候を混同するミス。北海道は冬の寒さがきびしいうえに、はっきりした梅雨がないことも特色です。
確かめ:雨温図では、日本海側は冬の棒グラフが高く、太平洋側は夏の棒グラフが高くなります。季節風がふく向きと、雨や雪が多い季節が一致しています。
問題2
冬に日本海側で雪が多くなる理由を、「季節風」「日本海」「山地」という言葉を使って説明しなさい。
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答え:北西の季節風が日本海の上をわたるときに水蒸気をふくみ、日本列島の山地にぶつかって日本海側に雪を降らせるからです
考え方:冬は大陸からつめたい北西の季節風がふきます。この風は、比較的あたたかい日本海の上を通るときに水蒸気をふくみ、湿った風になります。
解き方:湿った季節風が日本列島の中央にある山地にぶつかって上昇し、雲ができて日本海側に雪を降らせます。山地をこえた太平洋側には乾いた風がふきおりるので、冬は晴れる日が多くなります。
よくあるミス:① 「大陸から寒い風がふくから」とだけ書いて、水蒸気をどこでふくむかを書かないミス。雪のもとになる水蒸気は、日本海の上でふくみます。② 季節風の向きを南東と書くミス。冬は大陸から北西の季節風がふきます。
確かめ:同じ冬でも太平洋側は乾燥した晴れの日が多いことは、山地で水蒸気を落としたあとの乾いた風がふきおりる、という説明と合っています。
問題3
瀬戸内地方は、一年を通して降水量が少ない地域です。その理由を、山地の名前を2つ使って説明しなさい。
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答え:北の中国山地が冬の季節風を、南の四国山地が夏の季節風をさえぎるため、湿った風が届きにくいからです
考え方:瀬戸内地方は、北を中国山地、南を四国山地にはさまれています。季節風が運ぶ水蒸気は、山地にぶつかるとその手前で雨や雪になって落ちます。
解き方:冬の北西の季節風は中国山地に、夏の南東の季節風は四国山地にさえぎられるので、瀬戸内地方には一年を通して湿った風が届きにくく、降水量が少なくなります。
よくあるミス:① 山地を1つしか書かないミス。冬と夏で風の向きがちがうので、北と南の両方の山地を書く必要があります。② 降水量が少ない理由を「暖かいから」と書くミス。気温ではなく、山地が湿った風をさえぎることが理由です。
確かめ:瀬戸内地方では、水不足に備えて昔からため池がつくられてきました。降水量が少ないという特色と合っています。
問題4
川が山地から平地に出るところにできる、ゆるやかな傾斜の扇形の地形を何といいますか。また、その地形は水はけがよいため、どのような土地利用が多いですか。川が海や湖に出るところにできる地形の名前とあわせて答えなさい。
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答え:扇状地で、果樹園に利用されることが多いです。川が海や湖に出るところにできる地形は三角州です
考え方:川が運んできた土砂は、川の流れがゆるやかになるところに積もって地形をつくります。山地から平地に出るところと、海や湖に出るところの2か所に注目します。
解き方:山地から平地に出るところには扇状地ができます。つぶの大きい砂や小石が積もって水はけがよいので、果樹園に利用されることが多いです。川が海や湖に出るところには、細かい土砂が積もった三角州ができ、水田や市街地に利用されます。
よくあるミス:① 扇状地と三角州を逆にするミス。「扇状地は山のふもと、三角州は河口」と、できる場所で区別しましょう。② 扇状地を水田に利用すると答えるミス。扇状地の中央部は水はけがよすぎて水田には向かず、果樹園などに使われます。
確かめ:扇状地は扇(おうぎ)を広げた形、三角州は川の河口にできる三角形に近い形で、名前がそれぞれの形を表しています。
問題5
日本の近海を流れる海流について、正しいものを次のア〜エからすべて選びなさい。
ア 太平洋側を北上する暖流は、黒潮(日本海流)である。
イ 太平洋側を南下する寒流は、対馬海流である。
ウ 暖流と寒流がぶつかる潮目(潮境)は、プランクトンが多く、よい漁場になる。
エ 日本海側を北上する暖流は、親潮(千島海流)である。
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答え:アとウです
考え方:日本の近海には、太平洋側に黒潮(日本海流)(暖流)と親潮(千島海流)(寒流)、日本海側に対馬海流(暖流)とリマン海流(寒流)が流れています。
解き方:ア は黒潮が太平洋側を北上する暖流なので正しい。イ の太平洋側を南下する寒流は親潮なので誤り。ウ は、暖流と寒流がぶつかる潮目(潮境)にはプランクトンが集まり、魚が多く集まるので正しい。エ の日本海側を北上する暖流は対馬海流なので誤りです。答えはアとウです。
よくあるミス:① 太平洋側と日本海側の海流を入れかえるミス。「太平洋側は黒潮と親潮、日本海側は対馬海流とリマン海流」と、海ごとに2つずつ組にして覚えましょう。② 黒潮と親潮のどちらが暖流かを取りちがえるミス。南から来る黒潮が暖流、北から来る親潮が寒流です。
確かめ:三陸海岸の沖合は、黒潮と親潮がぶつかる潮目があり、よい漁場として知られています。ウ の内容と合っています。
日本の気候区分のまとめ表
| 気候 | 特色 | 理由・キーワード | この記事の問題 |
|---|---|---|---|
| 北海道の気候 | 冬の寒さがきびしく、はっきりした梅雨がない | 高緯度 | 問題1(解説) |
| 日本海側の気候 | 冬に雪や雨が多い | 北西の季節風と日本海 | 問題1・2 |
| 太平洋側の気候 | 夏に雨が多く、冬は乾燥 | 南東の季節風 | 問題1 |
| 中央高地(内陸)の気候 | 一年中少雨、寒暖の差が大きい | 山に囲まれた内陸、標高が高い | 問題1 |
| 瀬戸内の気候 | 一年中少雨、冬も温暖 | 中国山地と四国山地、ため池 | 問題1・3 |
| 南西諸島の気候 | 一年中温暖で雨が多い | 低緯度、台風の通り道 | (まとめのみ) |
迷ったときの手順
- 気候の問題は、まず「降水量が多い季節」と「冬の寒さ」の2点を確かめる
- 冬に降水量が多ければ日本海側、夏に多ければ太平洋側、一年中少なければ中央高地か瀬戸内
- 中央高地と瀬戸内は、冬の寒さで区別する(寒さがきびしいのが中央高地)
- 理由の説明は、季節風の向き・水蒸気をふくむ場所・さえぎる山地の3つを入れる
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よくある質問
日本海側の冬に雪が多いのはなぜですか?
冬に大陸からふく北西の季節風が、日本海の上をわたるときに水蒸気をふくみ、日本列島の山地にぶつかって日本海側に雪を降らせるからです。
瀬戸内地方の降水量が少ないのはなぜですか?
北の中国山地が冬の季節風を、南の四国山地が夏の季節風をさえぎるため、湿った風が届きにくいからです。水不足に備えて、ため池がつくられてきました。
扇状地と三角州のちがいは何ですか?
扇状地は川が山地から平地に出るところにでき、水はけがよいので果樹園に使われます。三角州は川が海や湖に出るところにでき、水田や市街地に使われます。
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