予想問題・社会

公民 国際社会の予想問題5問——排他的経済水域と温暖化の取り決めのミスを1問ずつ解説

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国際社会は中3で習う社会(公民)の単元で、国家と領域、国際連合、地域統合、南北問題、地球環境問題が問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。領海と排他的経済水域を取りちがえたり、京都議定書とパリ協定の内容を逆にしたりして点を落としやすい単元です。領域・安全保障理事会・地域統合・南北問題・地球温暖化の5問にしぼり、1問ずつ解説しました。

この5問でおさえるポイント
  • 領域は領土・領海・領空。排他的経済水域は200海里以内で、資源を利用する権利が認められる
  • 安全保障理事会の常任理事国はアメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国で、拒否権をもつ
  • EU・ASEAN・APECなどの地域統合。EUの多くの国は共通通貨ユーロを使う
  • 先進国と発展途上国の格差は南北問題、発展途上国どうしの格差は南南問題
  • 京都議定書は先進国に削減を義務づけ、パリ協定はすべての参加国が目標を立てる

問題(まず自分で解いてみよう)

  1. 国家の領域について、次の問いに答えなさい。
    (1)国家の領域は、領土・領海と、もう1つは何から成り立っていますか。
    (2)沿岸から200海里以内で、領海の外側の水域を何といいますか。また、その水域で沿岸国に認められている権利を説明しなさい。
  2. 国際連合の安全保障理事会について、次の問いに答えなさい。
    (1)常任理事国の国名をすべて答えなさい。
    (2)常任理事国がもつ特別な権利を何といいますか。また、それはどのような権利ですか。
  3. ヨーロッパ連合(EU)や東南アジア諸国連合(ASEAN)のように、近くの国々がまとまって協力を強める動きを何といいますか。また、EUの多くの国で導入されている共通の通貨の名前と、その通貨を使う利点を答えなさい。
  4. 先進国と発展途上国の間の経済格差の問題を何といいますか。また、発展途上国の中でも、資源をもつ国や工業化が進んだ国と、そうでない国との間で格差が広がっている問題を何といいますか。
  5. 地球温暖化を防ぐための国際的な取り決めについて、1997年に採択された京都議定書と、2015年に採択されたパリ協定のちがいを、温室効果ガスの削減に取り組む国に注目して説明しなさい。

目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。

答えと解説

問題1

国家の領域について、次の問いに答えなさい。
(1)国家の領域は、領土・領海と、もう1つは何から成り立っていますか。
(2)沿岸から200海里以内で、領海の外側の水域を何といいますか。また、その水域で沿岸国に認められている権利を説明しなさい。

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答え:(1)は領空です。(2)は排他的経済水域で、沿岸国はその水域の水産資源や鉱産資源を利用する権利をもちます

考え方:国家は、領域・国民・主権の3つの要素から成り立ちます。領域は、領土・領海・領空から成ります。

解き方:(1)領土と領海の上空が領空です。(2)日本では、領海は海岸線から12海里以内です。その外側で、海岸線から200海里以内の水域が排他的経済水域で、沿岸国は水域内の水産資源や鉱産資源を利用する権利をもちます。

よくあるミス:① 排他的経済水域を領海と同じと考えるミス。排他的経済水域は領域ではないので、ほかの国の船も自由に航行できます。② 12海里と200海里を逆にするミス。せまいほうが領海、広いほうが排他的経済水域です。

確かめ:排他的経済水域で認められているのは資源を利用する権利で、主権がおよぶ領域ではありません。だから「領域」の3つには入らないことと合っています。

問題2

国際連合の安全保障理事会について、次の問いに答えなさい。
(1)常任理事国の国名をすべて答えなさい。
(2)常任理事国がもつ特別な権利を何といいますか。また、それはどのような権利ですか。

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答え:(1)はアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国です。(2)は拒否権で、常任理事国が1か国でも反対すると、重要な問題について決議できない権利です

考え方:安全保障理事会は、世界の平和と安全を維持するための中心となる機関です。常任理事国と、任期のある非常任理事国で構成されています。

解き方:(1)常任理事国は、アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国です。(2)常任理事国には拒否権があり、重要な問題(実質事項)の決議では、常任理事国が1か国でも反対すると決議できません。

よくあるミス:① 常任理事国に日本やドイツを入れるミス。日本は常任理事国ではなく、選挙で選ばれて非常任理事国になることがあります。② 拒否権を総会で使える権利と考えるミス。総会は1国1票で、拒否権はありません。

確かめ:拒否権があるため、常任理事国の意見が対立すると安全保障理事会が決議できず、機能しにくくなることがあると指摘されています。拒否権のしくみから、この問題点が説明できます。

問題3

ヨーロッパ連合(EU)や東南アジア諸国連合(ASEAN)のように、近くの国々がまとまって協力を強める動きを何といいますか。また、EUの多くの国で導入されている共通の通貨の名前と、その通貨を使う利点を答えなさい。

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答え:地域統合(地域主義)といいます。共通の通貨はユーロで、国境をこえて買い物や取り引きをするときに両替が必要なくなるという利点があります

考え方:経済や安全保障などで、特定の地域の国々がまとまって協力する動きを地域統合(地域主義)といいます。EU・ASEANのほか、アジア太平洋経済協力会議(APEC)などがあります。

解き方:EUの多くの加盟国では共通の通貨ユーロが使われています。同じ通貨を使うので、国境をこえた買い物や取り引きで両替がいらず、人や物の行き来がしやすくなります。

よくあるミス:① EUのすべての加盟国がユーロを使っていると考えるミス。ユーロを導入していない加盟国もあります。② ASEANとAPECを取りちがえるミス。ASEANは東南アジアの国々、APECは太平洋を囲む国や地域の協力の枠組みです。

確かめ:両替がいらないことは、通貨が同じであることから直接いえます。地域統合が国どうしの結びつきを強める動きであることとも合っています。

問題4

先進国と発展途上国の間の経済格差の問題を何といいますか。また、発展途上国の中でも、資源をもつ国や工業化が進んだ国と、そうでない国との間で格差が広がっている問題を何といいますか。

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答え:先進国と発展途上国の格差の問題は南北問題、発展途上国どうしの格差の問題は南南問題といいます

考え方:先進国の多くが北半球の北側に、発展途上国の多くがその南側にあることから、両者の経済格差を南北問題とよびます。

解き方:先進国と発展途上国の格差は南北問題です。発展途上国の中でも、資源にめぐまれた国や工業化が進んだ国と、開発が遅れている国との格差が広がっており、これを南南問題といいます。

よくあるミス:① 南北問題を「南半球と北半球の国どうしの対立」と考えるミス。南北問題は経済格差の問題です。② 南南問題を先進国どうしの問題と考えるミス。南南問題は発展途上国の間の格差です。

確かめ:「南」は発展途上国を表すので、南と南の問題なら、発展途上国どうしの問題になります。名前のしくみと内容が合っています。

問題5

地球温暖化を防ぐための国際的な取り決めについて、1997年に採択された京都議定書と、2015年に採択されたパリ協定のちがいを、温室効果ガスの削減に取り組む国に注目して説明しなさい。

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答え:京都議定書では先進国だけに温室効果ガスの削減が義務づけられましたが、パリ協定では発展途上国をふくむすべての参加国が削減の目標を立てて取り組むことになりました

考え方:地球温暖化の主な原因は、二酸化炭素などの温室効果ガスの増加だと考えられています。国際社会は、その削減のための取り決めを結んできました。

解き方:京都議定書(1997年)は、先進国に温室効果ガスの削減を義務づけました。パリ協定(2015年)では、発展途上国をふくむすべての参加国が、それぞれ削減目標を立てて取り組むことになりました。

よくあるミス:① 2つの取り決めの内容を逆にするミス。先進国だけが対象だったのが京都議定書、すべての参加国が対象になったのがパリ協定です。② 地球温暖化の原因をオゾン層の破壊と書くミス。オゾン層の破壊はフロンガスなどによる別の環境問題です。

確かめ:発展途上国の中にも温室効果ガスの排出が多くなった国があるため、すべての国が取り組む必要が出てきました。対象が先進国からすべての参加国へ広がったという流れと合っています。

国際社会のまとめ表

項目内容キーワードこの記事の問題
国家と領域国家は領域・国民・主権から成る。領域は領土・領海・領空領海12海里、排他的経済水域200海里問題1
国際連合総会は1国1票、安全保障理事会が平和と安全の中心常任理事国、拒否権、非常任理事国問題2
地域統合近くの国々がまとまって協力する動きEU、ユーロ、ASEAN、APEC問題3
経済格差先進国と発展途上国、発展途上国どうしの格差南北問題、南南問題問題4
地球環境問題温室効果ガスによる地球温暖化への取り組み京都議定書、パリ協定問題5

迷ったときの手順

  1. 海の問題は、まず「主権がおよぶ領海か、資源の権利だけの排他的経済水域か」を分ける
  2. 国際連合の問題は、「総会(1国1票)」か「安全保障理事会(拒否権あり)」かを先に決める
  3. 南北問題・南南問題は、「南」が発展途上国を表すことから考える
  4. 温暖化の取り決めは、「先進国だけ」か「すべての参加国」かで京都議定書とパリ協定を分ける

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よくある質問

排他的経済水域とは何ですか?

沿岸から200海里以内で領海の外側の水域です。沿岸国は、その水域の水産資源や鉱産資源を利用する権利をもちます。

拒否権とは何ですか?

安全保障理事会の常任理事国がもつ権利で、重要な問題の決議では、常任理事国が1か国でも反対すると決議できません。

京都議定書とパリ協定のちがいは何ですか?

京都議定書は先進国に温室効果ガスの削減を義務づけ、パリ協定は発展途上国をふくむすべての参加国が削減目標を立てて取り組みます。

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