予想問題・社会

公民 日本国憲法と人権の予想問題5問——人権の種類と憲法のしくみを1問ずつ解説

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日本国憲法と人権は中3で習う社会(公民)の単元で、憲法の改正手続き、基本的人権の種類、新しい人権、公共の福祉、平和主義が問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。人権の種類を取りちがえたり、改正手続きの数字や語句を書きまちがえたりして点を落としやすい単元です。憲法改正・人権の分類・新しい人権・公共の福祉・平和主義の5問にしぼり、1問ずつ解説しました。

この5問でおさえるポイント
  • 憲法改正:各議院の総議員の3分の2以上で発議、国民投票で過半数、天皇が公布
  • 自由権は国から干渉されない権利、社会権は国に生活の保障を求める権利(生存権は第25条)
  • 新しい人権:知る権利・プライバシーの権利・環境権・自己決定権
  • 公共の福祉は、社会全体の利益やほかの人の人権との調整のための考え方
  • 平和主義:第9条で戦争の放棄・戦力の不保持・交戦権の否認。非核三原則は持たず、つくらず、持ちこませず

問題(まず自分で解いてみよう)

  1. 日本国憲法を改正するときの手続きについて、次の文の( )にあてはまる言葉を答えなさい。
    憲法の改正は、衆議院と参議院の各議院の総議員の( A )以上の賛成で国会が発議し、( B )で過半数の賛成を得ると成立する。成立した改正は、( C )が国民の名で公布する。
  2. 次のア〜エの権利は、基本的人権のうちどの種類にあてはまりますか。下の語群から1つずつ選びなさい。
    ア 職業選択の自由 イ 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利 ウ 選挙で投票する権利 エ 裁判を受ける権利
    語群:自由権・社会権・参政権・請求権
  3. 社会の変化にともなって、日本国憲法に直接の規定はないものの、主張されるようになった新しい人権があります。次のア〜ウの説明にあてはまる新しい人権を答えなさい。
    ア 国や地方公共団体がもつ情報を手に入れる権利。
    イ 私生活をみだりに公開されない権利。
    ウ 日当たりや静かさなど、住みやすい環境を求める権利。
  4. 日本国憲法では、基本的人権は「公共の福祉」によって制限されることがあります。公共の福祉とはどのような考え方ですか。表現の自由を例にして説明しなさい。
  5. 日本国憲法の平和主義について、第9条で定められている内容を2つ答えなさい。また、日本が核兵器について掲げている非核三原則の内容を答えなさい。

目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。

答えと解説

問題1

日本国憲法を改正するときの手続きについて、次の文の( )にあてはまる言葉を答えなさい。
憲法の改正は、衆議院と参議院の各議院の総議員の( A )以上の賛成で国会が発議し、( B )で過半数の賛成を得ると成立する。成立した改正は、( C )が国民の名で公布する。

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答え:Aは3分の2、Bは国民投票、Cは天皇です

考え方:憲法は国の最高法規なので、ふつうの法律よりも改正の手続きがきびしく定められています(第96条)。国会の発議と、国民の承認の2段階があります。

解き方:まず各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が改正を発議します。次に国民投票を行い、過半数の賛成で承認されると成立し、天皇が国民の名で公布します。

よくあるミス:① 発議の条件を「出席議員の過半数」と書くミス。過半数はふつうの法律の議決の条件です。憲法改正の発議は総議員の3分の2以上です。② 国民投票を省いて「国会の議決だけで改正できる」と考えるミス。最後は国民が国民投票で決めます。

確かめ:主権者である国民が最後に決めるしくみになっていることは、日本国憲法の国民主権の原則と合っています。

問題2

次のア〜エの権利は、基本的人権のうちどの種類にあてはまりますか。下の語群から1つずつ選びなさい。
ア 職業選択の自由 イ 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利 ウ 選挙で投票する権利 エ 裁判を受ける権利
語群:自由権・社会権・参政権・請求権

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答え:アは自由権、イは社会権、ウは参政権、エは請求権です

考え方:基本的人権は、平等権・自由権・社会権・参政権・請求権などに分けられます。それぞれ「国から何を守る権利か」「国に何を求める権利か」で区別します。

解き方:ア の職業選択の自由は、国から干渉されずに経済活動をする自由権(経済活動の自由)です。イ は生存権で、人間らしい生活を国に保障してもらう社会権です(第25条)。ウ は政治に参加する参政権です。エ は人権が侵害されたときに救済を求める請求権です。

よくあるミス:① 生存権を自由権と答えるミス。生存権は、国に生活の保障を求める権利なので社会権です。② 裁判を受ける権利を参政権と答えるミス。参政権は選挙など政治に参加する権利、裁判を受ける権利は請求権です。

確かめ:自由権は「国が口を出さないこと」、社会権は「国が手助けすること」を求める権利です。職業を自由に選ぶことと、最低限度の生活を保障してもらうことは、この区別と合っています。

問題3

社会の変化にともなって、日本国憲法に直接の規定はないものの、主張されるようになった新しい人権があります。次のア〜ウの説明にあてはまる新しい人権を答えなさい。
ア 国や地方公共団体がもつ情報を手に入れる権利。
イ 私生活をみだりに公開されない権利。
ウ 日当たりや静かさなど、住みやすい環境を求める権利。

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答え:アは知る権利、イはプライバシーの権利、ウは環境権です

考え方:新しい人権は、情報化や都市化、科学技術の発達などの社会の変化から生まれました。憲法第13条の幸福追求権や第25条の生存権などを根拠に主張されています。

解き方:ア は知る権利で、これを保障するために情報公開制度が整えられました。イ はプライバシーの権利で、個人情報保護の制度が整えられました。ウ は環境権で、大規模な開発の前に環境への影響を調べる環境アセスメントなどがあります。

よくあるミス:① 知る権利とプライバシーの権利を逆にするミス。知る権利は情報を得る権利、プライバシーの権利は自分の情報を守る権利です。② 新しい人権が憲法に条文として書かれていると考えるミス。新しい人権は、憲法に直接の規定がない権利です。

確かめ:情報公開制度は国の情報を見られるようにするしくみ、個人情報保護は個人の情報を守るしくみです。それぞれの制度が、知る権利とプライバシーの権利の向きと合っています。

問題4

日本国憲法では、基本的人権は「公共の福祉」によって制限されることがあります。公共の福祉とはどのような考え方ですか。表現の自由を例にして説明しなさい。

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答え:公共の福祉とは、社会全体の利益や、ほかの人の人権との調整のことです。たとえば表現の自由があっても、他人の名誉を傷つける表現は、その人の人権を守るために制限されることがあります

考え方:人権は最大限に尊重されますが、ある人の権利がほかの人の権利とぶつかることがあります。そのときに調整するための考え方が公共の福祉です。

解き方:公共の福祉とは、社会全体の利益や、ほかの人の人権との調整のことです。たとえば表現の自由があっても、うそを広めて他人の名誉を傷つけるような表現は、相手の人権を守るために制限されることがあります。

よくあるミス:① 公共の福祉を「国の都合で自由に人権を制限できること」と書くミス。公共の福祉は、人権どうしの調整のための考え方で、むやみに人権を制限するためのものではありません。② 例の中で「だれの権利を守るための制限か」を書き落とすミス。制限する理由として、守られるほかの人の権利まで書きましょう。

確かめ:表現する人の自由と、名誉を傷つけられる人の権利の両方が大切なので、その間で調整が必要になります。公共の福祉が「人権どうしの調整」であることと合っています。

問題5

日本国憲法の平和主義について、第9条で定められている内容を2つ答えなさい。また、日本が核兵器について掲げている非核三原則の内容を答えなさい。

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答え:第9条では、戦争を放棄することと、戦力をもたないことなどが定められています。非核三原則は、核兵器を持たず、つくらず、持ちこませずという原則です

考え方:平和主義は、日本国憲法の3つの基本原則の1つです。前文と第9条に定められています。

解き方:第9条では、戦争を放棄すること、戦力をもたないこと、国の交戦権を認めないことが定められています。また、日本は唯一の被爆国として、核兵器を「持たず、つくらず、持ちこませず」という非核三原則を掲げています。

よくあるミス:① 非核三原則の3つ目を「使わず」と書くミス。正しくは「持ちこませず」です。② 平和主義が定められている条文を第25条と答えるミス。第25条は生存権で、平和主義は第9条です。

確かめ:非核三原則の3つは、核兵器を自分で持つこと、自分でつくること、外から持ちこまれることのすべてを否定しています。持つ・つくる・持ちこむの3つの場面がそろっていることで、覚えた内容を確かめられます。

基本的人権のまとめ表

人権の種類主な内容キーワードこの記事の問題
平等権法の下の平等、両性の本質的平等差別をなくす取り組み(まとめのみ)
自由権精神の自由、身体の自由、経済活動の自由表現の自由、職業選択の自由問題2・4
社会権生存権、教育を受ける権利、勤労の権利、労働基本権第25条「健康で文化的な最低限度の生活」問題2
参政権・請求権選挙権、被選挙権、裁判を受ける権利、国家賠償請求権政治への参加、人権侵害の救済問題2
新しい人権知る権利、プライバシーの権利、環境権、自己決定権情報公開制度、個人情報保護問題3
国民の義務子どもに普通教育を受けさせる義務、勤労の義務、納税の義務三大義務(まとめのみ)

迷ったときの手順

  1. 人権の問題は、まず「国から守る権利(自由権)」か「国に求める権利(社会権)」かを考える
  2. 政治に参加する権利なら参政権、救済を求める権利なら請求権と分ける
  3. 憲法改正の手続きは「3分の2以上で発議」「国民投票で過半数」「天皇が公布」の順に書く
  4. 公共の福祉を説明するときは、制限される権利と、守られるほかの人の権利の両方を書く

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よくある質問

憲法改正の手続きはどうなっていますか?

各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し、国民投票で過半数の賛成を得ると成立します。成立した改正は天皇が国民の名で公布します。

自由権と社会権のちがいは何ですか?

自由権は国から干渉されずに自由に考えたり行動したりする権利で、社会権は人間らしい生活を送れるよう国に保障を求める権利です。生存権は社会権の代表です。

公共の福祉とは何ですか?

社会全体の利益や、ほかの人の人権との調整のための考え方です。人権どうしがぶつかるとき、公共の福祉によって人権が制限されることがあります。

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