確率の予想問題5問——数えまちがいを1問ずつ解説
確率は中2で習う単元で、数学ではさいころ・玉・カード・硬貨などを使った問題がよく出ます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。計算はかんたんでも、「全体の数え方」と「当たりの数え方」がずれると答えが合いません。さいころ2問・玉・カード・硬貨の5問にしぼり、数えまちがいが起きるところを1問ずつ解説しました。
- 確率 = (あることがらの起こる場合の数)÷(起こりうるすべての場合の数)
- 大小のさいころ、同じ色の玉も区別して数える
- 「少なくとも〜」は 1 −(反対の場合の確率)
- 全体と当たりは同じ数え方(順番あり/なし)でそろえる
- 樹形図や表で、もれと重なりをなくす。答えは約分する
問題(まず自分で解いてみよう)
- 大小2つのさいころを同時に投げるとき、出た目の数の和が8になる確率を求めなさい。
- 大小2つのさいころを同時に投げるとき、少なくとも1つは1の目が出る確率を求めなさい。
- 袋の中に赤玉が3個、白玉が2個入っています。この袋から同時に2個の玉を取り出すとき、2個とも赤玉である確率を求めなさい。
- 1、2、3、4 の数字が1つずつ書かれた4枚のカードがあります。よくきってから1枚ずつ続けて2枚取り出し、1枚目を十の位、2枚目を一の位として2けたの整数をつくります。この整数が3の倍数になる確率を求めなさい。
- 3枚の硬貨A、B、Cを同時に投げるとき、表が1枚だけ出る確率を求めなさい。
目安:1問3〜4分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。
答えと解説
問題1
大小2つのさいころを同時に投げるとき、出た目の数の和が8になる確率を求めなさい。
答えと解説を見る
答え:5/36
考え方:大小2つのさいころの目の出方は、6 × 6 = 36通りで、どれも同じ程度に起こります。和が8になる組を表や(大, 小)の組で全部書き出して数えます。
解き方:和が8になるのは(大, 小)= (2, 6)、(3, 5)、(4, 4)、(5, 3)、(6, 2) の5通り。確率は 5/36。
よくあるミス:① (3, 5) と (5, 3) を同じものと考えて3通りと数えてしまうミス。大小のさいころは区別するので、別の出方です。② 全体を 6 + 6 = 12通りとしてしまうミス。2つ同時なら「かけ算」で36通りです。
確かめ:6 × 6 の表で、和が8のマスは右上から左下へななめに並ぶ5マスです。36マスのうち5マスなので 5/36 です。
問題2
大小2つのさいころを同時に投げるとき、少なくとも1つは1の目が出る確率を求めなさい。
答えと解説を見る
答え:11/36
考え方:「少なくとも1つは〜」は、反対の場合(どちらも1が出ない)を考えて全体から引くと速く確実です。(Aの起こる確率)= 1 −(Aの起こらない確率)。
解き方:どちらも1以外になるのは、大が5通り、小が5通りで 5 × 5 = 25通り。その確率は 25/36。求める確率は 1 − 25/36 = 11/36。
よくあるミス:① 大が1の6通りと小が1の6通りを合わせて 12/36 としてしまうミス。(1, 1) を2回数えています。② 「1が1つだけ出る」場合しか数えず、(1, 1) をぬかしてしまうミス。「少なくとも1つ」には両方1も入ります。
確かめ:直接数えると、大が1の6通り、小が1の6通りから、重なる (1, 1) の1通りを引いて11通り。36通りのうち11通りで 11/36 になり、合っています。
問題3
袋の中に赤玉が3個、白玉が2個入っています。この袋から同時に2個の玉を取り出すとき、2個とも赤玉である確率を求めなさい。
答えと解説を見る
答え:3/10
考え方:同じ色の玉も赤1・赤2・赤3、白1・白2 のように区別して数えます。「同時に2個」なので、取り出す順番は考えません(組み合わせ)。
解き方:5個から2個を選ぶ組み合わせは、赤1赤2、赤1赤3、赤1白1、赤1白2、赤2赤3、赤2白1、赤2白2、赤3白1、赤3白2、白1白2 の10通り。2個とも赤は 赤1赤2、赤1赤3、赤2赤3 の3通り。確率は 3/10。
よくあるミス:① 玉を区別せず「赤赤・赤白・白白の3通り」として 1/3 にしてしまうミス。この3つは起こりやすさが同じではありません。② 「同時に」なのに順番をつけて数え、全体だけ20通り・赤赤は3通りのように片方だけ順番つきで数えるミス。全体と当たりは同じ数え方でそろえます。
確かめ:順番つきで数えても、全体は 5 × 4 = 20通り、赤赤は 3 × 2 = 6通りで、6/20 = 3/10。数え方をそろえれば同じ答えになります。
問題4
1、2、3、4 の数字が1つずつ書かれた4枚のカードがあります。よくきってから1枚ずつ続けて2枚取り出し、1枚目を十の位、2枚目を一の位として2けたの整数をつくります。この整数が3の倍数になる確率を求めなさい。
答えと解説を見る
答え:1/3
考え方:取り出したカードはもどさないので、十の位が4通り、一の位は残りの3通りで、2けたの整数は 4 × 3 = 12通りです。3の倍数は「各位の数の和が3の倍数」で見分けられます。
解き方:和が3の倍数になる2枚の組は {1, 2} と {2, 4}。並べ方を考えると 12、21、24、42 の4通り。確率は 4/12 = 1/3。
よくあるミス:① 同じカードを2回使って 33 なども数え、全体を16通りにしてしまうミス。カードは1枚ずつなので同じ数字は2回出ません。② 12 だけ数えて 21 を忘れるなど、並べかえを数えないミス。十の位と一の位は区別します。③ 約分を忘れて 4/12 のまま答えるミス。
確かめ:12通りを全部書くと 12、13、14、21、23、24、31、32、34、41、42、43。このうち3でわり切れるのは 12、21、24、42 の4つで、12通りのうち4通りです。
問題5
3枚の硬貨A、B、Cを同時に投げるとき、表が1枚だけ出る確率を求めなさい。
答えと解説を見る
答え:3/8
考え方:3枚の硬貨は区別できるので、表裏の出方は 2 × 2 × 2 = 8通りです。樹形図をかくと、もれや重なりなく数えられます。
解き方:表が1枚だけになるのは、(A, B, C)=(表, 裏, 裏)、(裏, 表, 裏)、(裏, 裏, 表)の3通り。確率は 3/8。
よくあるミス:① 出方を「表0枚・1枚・2枚・3枚」の4通りと考えて 1/4 にしてしまうミス。この4つは起こりやすさが同じではありません。② 全体を 2 × 3 = 6通りや 3 × 3 = 9通りとしてしまうミス。1枚ごとに2通りなので、2を3回かけます。
確かめ:8通りを表の枚数で分けると、0枚が1通り、1枚が3通り、2枚が3通り、3枚が1通りで、合わせて8通り。1枚だけは8通りのうち3通りです。
確率の問題パターンの表
| 問題の形 | 全体の数え方 | 気をつけること | この記事の問題 |
|---|---|---|---|
| 大小2つのさいころ | 6 × 6 の表(36通り) | (3, 5) と (5, 3) は別 | 問題1 |
| 「少なくとも〜」 | 反対の場合を数える | 1 から引く | 問題2 |
| 同時に取り出す玉 | 組み合わせ(順番なし) | 同じ色も区別する | 問題3 |
| カードで整数をつくる | 並べ方(順番あり) | 同じカードは2回使えない | 問題4 |
| 硬貨を何枚か投げる | 樹形図(2を枚数回かける) | 「表の枚数」で数えない | 問題5 |
迷ったときの手順
- 区別できるもの(大小・A/B・玉の番号)に名前をつける
- 順番を考えるか(続けて取り出す・並べる)、考えないか(同時に・選ぶ)を決める
- 表か樹形図で全体を数え、同じルールで当たりを数える
- 「少なくとも」は反対の場合から。最後に約分する
あわせて読みたい
- ほかの単元の予想問題(5問・解説つき) → 単元別予想問題の一覧
- 相対度数・データの見方 → 資料の活用(度数分布・相対度数)の予想問題
- 回ごとの出題範囲 → 北辰テストのテスト範囲
- 5教科の予想問題(PDF) → 北辰テスト 予想問題
- 数学全体の勉強法 → 北辰テスト数学の勉強法
よくある質問
大小2つのさいころの問題で、(3, 5) と (5, 3) は別に数えますか?
別に数えます。大きいさいころと小さいさいころは区別できるので、目の出方は全部で36通りあり、(3, 5) と (5, 3) はちがう出方です。
「少なくとも1つ」の確率はどう求めますか?
反対の場合(1つも起こらない場合)の確率を求めて、1 から引きます。直接数えるより、重なりやもれが起きにくくなります。
同じ色の玉はどうして区別して数えるのですか?
区別しないと、起こりやすさのちがう結果を同じ1通りとして数えてしまうからです。赤1・赤2のように番号をつけると、どの出方も同じ程度に起こるようになります。
問題はすべて当サイトのオリジナルです。答えは計算で検算済みです。「北辰テスト」は北辰図書株式会社の商標です。当サイトは北辰図書株式会社・埼玉県教育委員会・各高等学校とは関係のない非公式の学習支援サイトです。
