状態変化の予想問題5問——質量と体積・例外の水・蒸留のミスを1問ずつ解説
状態変化は中1で習う理科の単元で、状態変化と質量・体積の関係、融点と沸点、蒸留、粒子のモデルが問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。「質量は変わらず体積が変わる」「水だけは例外」など、似た説明の中で例外を取りちがえて点を落としやすい単元です。ロウの体積変化・氷が浮く理由・融点と沸点・蒸留・粒子のようすの5問にしぼり、1問ずつ解説しました。
- 状態変化では質量は変わらず、体積が変わる(多くの物質は固体になると体積が小さくなる)
- 水は例外で、氷になると体積が大きくなり、密度が小さくなるので水に浮く
- 融点より低いと固体、融点と沸点の間は液体、沸点より高いと気体
- 蒸留では沸点の低い物質が先に多く出てくる。温度計の球は枝の高さ
- 粒子の数と大きさは変わらず、間隔と運動のようすが変わる
問題(まず自分で解いてみよう)
- ビーカーに入れた液体のロウの質量をはかると50gでした。これを冷やして固体にしたとき、ロウの質量と体積はそれぞれどうなりますか。
- 氷を水に入れると、氷は水に浮きます。この理由を、体積と密度ということばを使って説明しなさい。
- 下の表は、物質A〜Cの融点と沸点を表しています。20℃のとき、それぞれの物質は固体・液体・気体のどれですか。
物質A 融点 −115℃ 沸点 78℃
物質B 融点 63℃ 沸点 360℃
物質C 融点 −218℃ 沸点 −183℃ - 水とエタノールの混合物を枝つきフラスコに入れて加熱し、出てきた気体を冷やして液体を集めました。最初に集めた液体には、水とエタノールのどちらが多くふくまれていますか。また、その理由を答えなさい。
- 液体のエタノールが気体になるとき、エタノールの粒子について正しく述べたものを、次のア〜エから1つ選びなさい。
ア 粒子の数が増える。
イ 粒子1つ1つが大きくなる。
ウ 粒子の数も大きさも変わらず、粒子どうしの間隔が大きくなる。
エ 粒子の数が減り、粒子どうしの間隔が小さくなる。
目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。
答えと解説
問題1
ビーカーに入れた液体のロウの質量をはかると50gでした。これを冷やして固体にしたとき、ロウの質量と体積はそれぞれどうなりますか。
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答え:質量は50gのまま変わらず、体積は小さくなります
考え方:状態変化では、物質をつくる粒子の数は変わらないので質量は変わりません。変わるのは粒子どうしの間隔で、それによって体積が変わります。ロウなど多くの物質は、液体から固体になると粒子の間隔がせまくなり、体積が小さくなります。
解き方:質量は50gのまま。体積は小さくなるので、固まったロウは中央がへこみます。
よくあるミス:① 体積が小さくなったのを見て、質量も減ったと考えるミス。状態変化では物質がなくなったり増えたりしないので、質量は一定です。② 「固体は液体より体積が大きい」と水(氷)の例から思いこむミス。氷になると体積が大きくなるのは水の特別な性質です。
確かめ:同じ体積で比べると、固体のロウは液体のロウより重くなります(密度が大きくなる)。そのため、固体のロウを液体のロウに入れると沈みます。質量が同じで体積が小さくなったことと合っています。
問題2
氷を水に入れると、氷は水に浮きます。この理由を、体積と密度ということばを使って説明しなさい。
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答え:水は氷になると体積が大きくなるので、氷の密度が水より小さくなり、水に浮きます
考え方:水は、多くの物質とちがって、液体から固体(氷)になると体積が大きくなる物質です。質量は変わらないので、体積が大きくなると密度は小さくなります。
解き方:水が氷になると、質量は同じで体積が大きくなるため、氷の密度は水より小さくなります。密度が小さいものは浮くので、氷は水に浮きます。
よくあるミス:① 「氷は軽いから浮く」とだけ書いてしまうミス。同じ量の水と氷の質量は同じなので、「軽い」ではなく密度が小さいと説明します。② ロウなどと同じように、固体になると体積が小さくなると考えるミス。水は例外です。
確かめ:ペットボトルに水を満たして凍らせると、ふくらんだり割れたりすることがあります。これは水が氷になって体積が大きくなった証拠で、説明と一致します。
問題3
下の表は、物質A〜Cの融点と沸点を表しています。20℃のとき、それぞれの物質は固体・液体・気体のどれですか。
物質A 融点 −115℃ 沸点 78℃
物質B 融点 63℃ 沸点 360℃
物質C 融点 −218℃ 沸点 −183℃
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答え:物質Aは液体、物質Bは固体、物質Cは気体です
考え方:温度が融点より低ければ固体、融点と沸点の間なら液体、沸点より高ければ気体です。20℃が、それぞれの物質の融点・沸点とどういう位置関係にあるかを見ます。
解き方:物質Aは、20℃が融点(−115℃)より高く沸点(78℃)より低いので液体。物質Bは、20℃が融点(63℃)より低いので固体。物質Cは、20℃が沸点(−183℃)より高いので気体です。
よくあるミス:マイナスの温度の大小を取りちがえるミスです。−183℃は20℃よりずっと低い温度です。数直線をかいて、融点・沸点・20℃の位置を並べると、どの区間に入るかがすぐにわかります。
確かめ:数直線で考えると、物質Aは「融点−115℃〜沸点78℃」の液体の区間に20℃が入り、物質Bは融点63℃より左の固体の区間、物質Cは沸点−183℃より右の気体の区間に入ります。
問題4
水とエタノールの混合物を枝つきフラスコに入れて加熱し、出てきた気体を冷やして液体を集めました。最初に集めた液体には、水とエタノールのどちらが多くふくまれていますか。また、その理由を答えなさい。
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答え:エタノールが多くふくまれています。エタノールの沸点が水より低いからです
考え方:液体の混合物を加熱して、出てきた気体を冷やして再び液体として取り出す方法を蒸留といいます。沸点のちがいを利用して、物質を分けることができます。
解き方:エタノールの沸点(約78℃)は水の沸点(100℃)より低いので、先に気体になりやすく、最初に集めた液体にはエタノールが多くふくまれます。
よくあるミス:① 「最初はエタノールだけが出てくる」と書いてしまうミス。実際には水も少し気体になって混ざるので、「エタノールが多くふくまれる」と答えます。② 温度計の球の位置を液体の中にしてしまうミス。出てくる気体の温度をはかるので、温度計の球は枝の高さに合わせます。
確かめ:最初に集めた液体をろ紙にひたして火を近づけると、よく燃えます。あとから集めた液体ほど燃えにくくなり、水が多くなっていくことがわかります。
問題5
液体のエタノールが気体になるとき、エタノールの粒子について正しく述べたものを、次のア〜エから1つ選びなさい。
ア 粒子の数が増える。
イ 粒子1つ1つが大きくなる。
ウ 粒子の数も大きさも変わらず、粒子どうしの間隔が大きくなる。
エ 粒子の数が減り、粒子どうしの間隔が小さくなる。
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答え:ウです
考え方:状態変化では、粒子の数も大きさも変わりません。変わるのは粒子の運動のようすと間隔です。固体→液体→気体の順に、粒子の運動が激しくなり、間隔が大きくなります。
解き方:液体から気体になると、粒子は自由に飛び回るようになり、間隔が大きくなります。粒子の数も大きさも変わらないので、正しいのはウです。
よくあるミス:① 体積が大きくなるのは粒子が大きくなるからだと考えて、イを選ぶミス。体積が大きくなるのは、粒子どうしの間隔が大きくなるためです。② 気体になると見えなくなるので、粒子がなくなったと考えるミス。粒子の数は変わらないので、質量も変わりません。
確かめ:ポリエチレンの袋に少量のエタノールを入れて口を閉じ、熱い湯をかけると袋が大きくふくらみます。冷めるとしぼみ、液体にもどります。粒子がなくなったり増えたりしていないことがわかります。
状態変化のまとめ表
| 項目 | おさえること | この記事の問題 |
|---|---|---|
| 質量と体積 | 質量は変わらない。体積は変わる(液体→固体で小さくなる物質が多い) | 問題1 |
| 水の例外 | 水→氷で体積が大きくなり、密度が小さくなる | 問題2 |
| 融点・沸点 | 融点未満は固体、融点〜沸点は液体、沸点より上は気体。純粋な物質では決まった温度 | 問題3 |
| 蒸留 | 沸点のちがいで混合物を分ける。沸点の低い物質が先に多く出る | 問題4 |
| 粒子のモデル | 数・大きさは不変。固体→液体→気体で間隔が大きく、運動が激しくなる | 問題5 |
迷ったときの手順
- 質量を聞かれたら「状態変化では変わらない」をまず確かめる
- 体積を聞かれたら、水かどうかを確かめる(水だけは固体になると大きくなる)
- 状態を答える問題は、数直線に融点・沸点・その温度を並べる
- 粒子の問題は、数・大きさ・間隔・運動のうち、どれが変わるかを1つずつ確かめる
あわせて読みたい
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- 中1の理科 → 水溶液の濃度と溶解度の予想問題
- 中1の理科 → 物質の性質と気体の予想問題
- 回ごとの出題範囲 → 北辰テストのテスト範囲
- 5教科の予想問題(PDF) → 北辰テスト 予想問題
- 理科全体の勉強法 → 北辰テスト理科の勉強法
よくある質問
状態変化で質量は変わりますか?
変わりません。状態変化では物質をつくる粒子の数が変わらないので、質量は一定です。変わるのは粒子どうしの間隔で、それによって体積が変わります。
氷が水に浮くのはなぜですか?
水は氷になると体積が大きくなり、質量は変わらないので密度が小さくなります。密度が水より小さいので、氷は水に浮きます。
蒸留で最初に出てくるのはどんな液体ですか?
沸点の低い物質を多くふくむ液体です。水とエタノールの混合物なら、沸点の低いエタノールが最初に多く出てきます。
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