物質の性質と気体の予想問題5問——密度の計算と気体の集め方のミスを1問ずつ解説
物質の性質・気体は中1で習う理科の単元で、有機物と無機物、金属の性質、密度の計算、気体の集め方と確かめ方が問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。似た物質・似た気体が多く、性質の組み合わせを取りちがえると点を落としやすい単元です。有機物の見分け方・金属の性質・密度・気体の集め方・酸素の発生と確かめの5問にしぼり、1問ずつ解説しました。計算の答えは検算済みです。
- 有機物は加熱すると黒くこげ、燃やすと二酸化炭素が出る。炭素と二酸化炭素は無機物
- 金属共通の性質は光沢・電気・熱・展性と延性。磁石につくのは鉄など一部だけ
- 密度(g/cm³)=質量(g)÷体積(cm³)。水より大きいと水に沈む
- 水にとけにくい→水上置換、とけやすく軽い→上方置換、とけやすく重い→下方置換
- 酸素は線香が激しく燃える、二酸化炭素は石灰水が白くにごる、水素は音を立てて燃える
問題(まず自分で解いてみよう)
- 次のア〜エのうち、有機物をすべて選びなさい。
ア 砂糖 イ 食塩 ウ デンプン エ ガラス - 金属に共通する性質として正しくないものを、次のア〜エから1つ選びなさい。
ア みがくと特有の光沢が出る。
イ 電気をよく通す。
ウ たたくとうすく広がり、引っぱるとのびる。
エ 磁石につく。 - ある金属のかたまりの質量をはかると54gで、水を入れたメスシリンダーに沈めると体積は20cm³でした。この金属の密度は何g/cm³ですか。また、下の表から、この金属は何だと考えられますか。
アルミニウム 2.70g/cm³ 鉄 7.87g/cm³ 銅 8.96g/cm³ - アンモニアは水にとけやすく、空気より密度が小さい気体です。アンモニアを集める方法として最も適切なものを、次のア〜ウから1つ選びなさい。
ア 水上置換法 イ 上方置換法 ウ 下方置換法 - ある気体を発生させるため、二酸化マンガンにうすい過酸化水素水(オキシドール)を加えました。発生した気体の名前と、その気体を確かめる方法を答えなさい。
目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。
答えと解説
問題1
次のア〜エのうち、有機物をすべて選びなさい。
ア 砂糖 イ 食塩 ウ デンプン エ ガラス
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答え:アとウです
考え方:有機物は炭素をふくむ物質で、加熱すると黒くこげて炭になり、燃やすと二酸化炭素(と水)が出ます。有機物以外の物質を無機物といいます。
解き方:砂糖とデンプンは、加熱すると黒くこげ、燃やすと二酸化炭素が出るので有機物です。食塩とガラスは加熱しても黒くこげず、二酸化炭素も出ないので無機物です。答えはアとウ。
よくあるミス:① 「白い粉だから同じなかま」と見た目で決めてしまうミス。砂糖・食塩・デンプンはどれも白い粉ですが、有機物かどうかは加熱したときの変化で判断します。② 炭素や二酸化炭素そのものを有機物と答えるミス。炭素と二酸化炭素は炭素をふくみますが、無機物として扱います。
確かめ:燃やしたあとの集気びんに石灰水を入れてふると、砂糖とデンプンでは白くにごり、二酸化炭素が出たことがわかります。食塩やガラスでは、そもそも燃えません。
問題2
金属に共通する性質として正しくないものを、次のア〜エから1つ選びなさい。
ア みがくと特有の光沢が出る。
イ 電気をよく通す。
ウ たたくとうすく広がり、引っぱるとのびる。
エ 磁石につく。
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答え:エです
考え方:金属に共通する性質は、金属光沢、電気をよく通す、熱をよく伝える、たたくと広がる(展性)・引っぱるとのびる(延性)の4つです。
解き方:ア・イ・ウは金属に共通する性質です。エの「磁石につく」は鉄などの一部の金属だけの性質で、アルミニウムや銅は磁石につきません。正しくないのはエ。
よくあるミス:「金属は磁石につく」と思いこんでエを正しいと考えてしまうミスです。アルミ缶とスチール缶を分別するときに磁石を使うのは、スチール(鉄)だけが磁石につくからです。
確かめ:銅でできた10円玉やアルミニウムでできた1円玉に磁石を近づけても、くっつきません。それでも電気は通すので、「磁石につくこと」は金属共通の性質ではないとわかります。
問題3
ある金属のかたまりの質量をはかると54gで、水を入れたメスシリンダーに沈めると体積は20cm³でした。この金属の密度は何g/cm³ですか。また、下の表から、この金属は何だと考えられますか。
アルミニウム 2.70g/cm³ 鉄 7.87g/cm³ 銅 8.96g/cm³
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答え:密度は2.7g/cm³で、アルミニウムと考えられます
考え方:密度は、物質1cm³あたりの質量で、質量(g)÷体積(cm³)で求めます。密度は物質ごとに決まっているので、物質を見分ける手がかりになります。
解き方:54gを20cm³でわって、密度は2.7g/cm³。表の中で2.70g/cm³に近いのはアルミニウムです。
よくあるミス:① 体積を質量でわって、20 ÷ 54 のように逆にしてしまうミス。「1cm³あたり何gか」なので、gをcm³でわります。② メスシリンダーの目もりを、液面のへこんだ部分ではなく、ふちの高いところで読んでしまうミス。体積は、液面のいちばん低いところを真横から読みます。
確かめ:密度2.7g/cm³の物質が20cm³あれば、質量は2.7gの20倍で54gになり、問題の質量と一致します。また、密度が水(約1g/cm³)より大きいので、水に沈んだことともつじつまが合います。
問題4
アンモニアは水にとけやすく、空気より密度が小さい気体です。アンモニアを集める方法として最も適切なものを、次のア〜ウから1つ選びなさい。
ア 水上置換法 イ 上方置換法 ウ 下方置換法
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答え:イの上方置換法です
考え方:気体の集め方は、まず水にとけるかどうかで決めます。水にとけにくい気体は水上置換法。水にとけやすい気体は、空気より軽ければ上方置換法、重ければ下方置換法で集めます。
解き方:アンモニアは水にとけやすいので水上置換法は使えません。空気より密度が小さい(軽い)ので、試験管を下向きにして集める上方置換法です。答えはイ。
よくあるミス:① 「軽い気体は下から入れる」とイメージして下方置換法を選ぶミス。上方置換法は、軽い気体が上にたまるように、容器の口を下に向けて集める方法です。② 水上置換法を選ぶミス。アンモニアは水にとても溶けやすいので、水上置換法では集まりません。
確かめ:アンモニアが水にとけやすいことは、噴水の実験(フラスコ内のアンモニアに水が吸いこまれる)でも確かめられます。水にとけやすく軽い、という2つの性質から上方置換法になります。
問題5
ある気体を発生させるため、二酸化マンガンにうすい過酸化水素水(オキシドール)を加えました。発生した気体の名前と、その気体を確かめる方法を答えなさい。
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答え:酸素で、火のついた線香を入れると線香が炎を上げて激しく燃えることで確かめます
考え方:二酸化マンガンにうすい過酸化水素水を加えると酸素が発生します。酸素には、ほかの物質が燃えるのを助ける性質(助燃性)がありますが、酸素そのものは燃えません。
解き方:発生する気体は酸素。火のついた線香を入れると、炎を上げて激しく燃えることで確かめます。
よくあるミス:① 二酸化炭素の確かめ方(石灰水が白くにごる)や、水素の確かめ方(マッチの火を近づけると音を立てて燃える)と混同するミス。気体ごとに確かめ方を組にして覚えましょう。② 「酸素は燃える気体」と書いてしまうミス。燃えるのは線香で、酸素はそれを助けるだけです。
確かめ:二酸化マンガンは反応の前後で変化せず、過酸化水素水を加えるたびに酸素が発生します。石灰石にうすい塩酸を加えたとき(二酸化炭素)とは、使う物質も確かめ方もちがうことを表で確認しましょう。
おもな気体のまとめ表
| 気体 | 発生のさせ方 | 集め方 | 確かめ方・性質 |
|---|---|---|---|
| 酸素 | 二酸化マンガン+うすい過酸化水素水 | 水上置換 | 線香が炎を上げて燃える(助燃性) |
| 二酸化炭素 | 石灰石+うすい塩酸 | 水上置換・下方置換 | 石灰水が白くにごる。空気より重い |
| 水素 | 亜鉛などの金属+うすい塩酸 | 水上置換 | マッチの火で音を立てて燃え、水ができる。最も軽い |
| アンモニア | 塩化アンモニウム+水酸化カルシウムを加熱 | 上方置換 | 水にとけやすく、水溶液はアルカリ性。刺激臭 |
迷ったときの手順
- 物質を見分けるときは、加熱したときの変化(こげるか)・電気を通すか・密度の順に調べる
- 密度は「質量÷体積」を書いてから数を入れ、単位g/cm³をつける
- 気体の集め方は、水へのとけやすさ→空気より軽いか重いか、の順で決める
- 気体の確かめ方は、線香・石灰水・マッチの火のどれを使うかを気体と組にして答える
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- 理科全体の勉強法 → 北辰テスト理科の勉強法
よくある質問
有機物と無機物はどう見分けますか?
加熱して黒くこげ、燃やすと二酸化炭素が出る物質が有機物です。砂糖やデンプン、ロウなどが有機物で、食塩やガラス、金属は無機物です。炭素と二酸化炭素は無機物として扱います。
密度はどうやって求めますか?
密度は物質1cm³あたりの質量で、質量(g)を体積(cm³)でわって求めます。単位はg/cm³です。密度が水より大きい物質は水に沈み、小さい物質は浮きます。
気体の集め方はどう決めますか?
水にとけにくい気体は水上置換法で集めます。水にとけやすい気体は、空気より軽ければ上方置換法、重ければ下方置換法で集めます。
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