予想問題・社会

公民 地方自治と選挙の予想問題5問——署名数とドント式のミスを1問ずつ解説

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地方自治・選挙は中3で習う社会(公民)の単元で、選挙の4原則、選挙制度と議席の配分、地方自治と直接請求権、地方財政が問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。署名の数や請求先を取りちがえたり、ドント式の計算をまちがえたりして点を落としやすい単元です。選挙の4原則・ドント式・小選挙区制・直接請求権・地方財政の5問にしぼり、1問ずつ解説しました。ドント式の答えは検算済みです。

この5問でおさえるポイント
  • 選挙の4原則は普通選挙・平等選挙・直接選挙・秘密選挙。選挙権は満18歳以上
  • ドント式は得票数を1、2、3…でわり、商の大きい順に議席を配分する
  • 小選挙区制は大政党に有利で死票が多い。比例代表制は死票が少なく小政党も議席を得やすい
  • 条例の制定・改廃は50分の1以上で首長へ、解職は3分の1以上で選挙管理委員会へ
  • 地方交付税交付金は格差をおさえるため使い道自由、国庫支出金は使い道が決められている

問題(まず自分で解いてみよう)

  1. 民主的な選挙には4つの原則があります。次のア〜エの説明にあてはまる原則の名前を答えなさい。
    ア 一定の年齢以上のすべての国民が選挙権をもつ。
    イ 1人1票で、1票の価値が等しい。
    ウ 有権者が候補者に直接投票する。
    エ だれに投票したかを他人に知られないようにする。
  2. 比例代表制の選挙で、定数が5のとき、A党は1200票、B党は900票、C党は480票を得ました。ドント式で議席を配分すると、各政党の議席数はいくつになりますか。
  3. 衆議院議員の選挙で用いられている小選挙区制には、どのような長所と短所がありますか。「死票」という言葉を使って説明しなさい。
  4. 地方自治では、住民に直接請求権が認められています。次の請求について、必要な署名の数と、請求先を答えなさい。
    (1)条例の制定や改廃の請求
    (2)首長や議員の解職の請求
  5. 地方公共団体の収入のうち、地方交付税交付金と国庫支出金はどちらも国から配分されるお金です。2つのちがいを、配分の目的と使い道に注目して説明しなさい。

目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。

答えと解説

問題1

民主的な選挙には4つの原則があります。次のア〜エの説明にあてはまる原則の名前を答えなさい。
ア 一定の年齢以上のすべての国民が選挙権をもつ。
イ 1人1票で、1票の価値が等しい。
ウ 有権者が候補者に直接投票する。
エ だれに投票したかを他人に知られないようにする。

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答え:アは普通選挙、イは平等選挙、ウは直接選挙、エは秘密選挙です

考え方:民主的な選挙の4つの原則は、普通選挙・平等選挙・直接選挙・秘密選挙です。それぞれ「だれが」「何票を」「どのように」「知られずに」投票するかに対応しています。

解き方:ア は財産や性別などで制限せず一定の年齢以上の国民に選挙権を認める普通選挙、イ は1人1票の平等選挙、ウ は有権者が直接選ぶ直接選挙、エ は投票の内容を知られないようにする秘密選挙です。現在、日本の選挙権は満18歳以上の国民にあります。

よくあるミス:① 普通選挙と平等選挙を取りちがえるミス。普通選挙は「だれが選挙権をもつか」、平等選挙は「1票の重さが等しいか」の原則です。② 秘密選挙を「投票所が秘密の場所にある」と考えるミス。秘密にするのは、だれに投票したかです。

確かめ:一票の格差が問題になるのは、選挙区によって1票の価値がちがうと平等選挙の原則に反するからです。原則の意味と、現実の問題点がつながっています。

問題2

比例代表制の選挙で、定数が5のとき、A党は1200票、B党は900票、C党は480票を得ました。ドント式で議席を配分すると、各政党の議席数はいくつになりますか。

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答え:議席はA党とB党に2つずつ、C党に1つ配分されます

考え方:ドント式では、各政党の得票数を1、2、3…と順にわっていき、その商の大きい順に定数まで議席を配分します。

解き方:A党は1でわって1200、2でわって600、3でわって400です。B党は1でわって900、2でわって450です。C党は1でわって480、2でわって240です。大きい順に並べると、1200(A党)、900(B党)、600(A党)、480(C党)、450(B党)までが5番目なので、議席はA党とB党に2つずつ、C党に1つです。

よくあるミス:① わる数を2、4、6…と偶数にするミス。ドント式は1、2、3…と順にわります。② 得票数の割合だけで考えて、C党を0議席にしてしまうミス。C党の480は、A党の3番目の商400やB党の2番目の商450より大きいので、議席を得ます。

確かめ:6番目に大きい商はA党の400で、5番目のB党の450より小さいので、ここで区切って問題ありません。配分した議席の合計も、定数の5と一致しています。

問題3

衆議院議員の選挙で用いられている小選挙区制には、どのような長所と短所がありますか。「死票」という言葉を使って説明しなさい。

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答え:長所は、大きな政党が多数の議席を得やすく、政治が安定しやすいことです。短所は、落選した候補者に投じられた死票が多くなり、少数の意見が反映されにくいことです

考え方:小選挙区制は1つの選挙区から1人を選ぶしくみです。比例代表制は政党の得票数に応じて議席を配分するしくみで、衆議院はこの2つを組み合わせた小選挙区比例代表並立制をとっています。

解き方:小選挙区制では最も多く票を得た1人だけが当選するので、大きな政党が議席を得やすく、政権が安定しやすいという長所があります。一方、落選した候補者に投じられた死票が多くなり、少数の意見が反映されにくいという短所があります。

よくあるミス:① 小選挙区制と比例代表制の特色を逆にするミス。比例代表制は得票数に応じて議席が配分されるので、死票が少なく、小さな政党も議席を得やすい制度です。② 死票を「無効になった票」と書くミス。死票は、当選に結びつかなかった票のことです。

確かめ:1つの選挙区で当選するのは1人だけなので、2位以下の候補者に入った票はすべて議席に結びつきません。死票が多くなるという短所は、しくみからそのまま導けます。

問題4

地方自治では、住民に直接請求権が認められています。次の請求について、必要な署名の数と、請求先を答えなさい。
(1)条例の制定や改廃の請求
(2)首長や議員の解職の請求

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答え:(1)は有権者の50分の1以上の署名を集めて首長に請求します。(2)は原則として有権者の3分の1以上の署名を集めて選挙管理委員会に請求します

考え方:地方自治は、住民が身近な政治に参加できることから「民主主義の学校」とよばれます。住民は、署名を集めて地方公共団体に直接請求することができます。

解き方:(1)条例の制定や改廃の請求は、有権者の50分の1以上の署名を集めて首長に請求します。(2)首長や議員の解職(リコール)の請求は、原則として有権者の3分の1以上の署名を集めて選挙管理委員会に請求し、そのあと住民投票が行われます。

よくあるミス:① 必要な署名数を逆にするミス。人の地位にかかわる解職のほうが、より多い3分の1以上の署名が必要です。② 解職の請求先を「首長」と書くミス。首長自身の解職も対象になるので、請求先は選挙管理委員会です。

確かめ:人をその地位から辞めさせる請求は影響が大きいので、条例の請求より多くの署名が必要とされています。必要な署名の数のちがいは、請求の重さのちがいと合っています。

問題5

地方公共団体の収入のうち、地方交付税交付金と国庫支出金はどちらも国から配分されるお金です。2つのちがいを、配分の目的と使い道に注目して説明しなさい。

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答え:地方交付税交付金は、地方公共団体の間の財政の格差をおさえるために配分され、使い道は自由です。国庫支出金は、義務教育や公共事業など特定の仕事のために配分され、使い道が決められています

考え方:地方公共団体の収入には、自分で集める自主財源(地方税など)と、国などから配分される依存財源(地方交付税交付金・国庫支出金・地方債)があります。

解き方:地方交付税交付金は、地方税の収入が少ない地方公共団体に多く配分され、財政の格差をおさえるためのもので、使い道は自由です。国庫支出金は、義務教育や公共事業など特定の仕事のために国が費用の一部を負担するもので、使い道が決められています。

よくあるミス:① 2つの使い道を逆にするミス。使い道が自由なのが地方交付税交付金、決められているのが国庫支出金です。② 地方債を国から配分されるお金と考えるミス。地方債は、地方公共団体の借金です。

確かめ:財政の格差をうめるお金なら、それぞれの地方公共団体が必要なところに使えるほうが目的に合います。使い道が自由であることと、格差をおさえるという目的がつながっています。

選挙と地方自治のまとめ表

項目内容キーワードこの記事の問題
選挙の原則普通選挙・平等選挙・直接選挙・秘密選挙選挙権は満18歳以上、一票の格差問題1
選挙制度小選挙区制、比例代表制(ドント式)死票、小選挙区比例代表並立制問題2・3
直接請求権条例の制定・改廃、監査、議会の解散、首長・議員の解職50分の1以上、3分の1以上、住民投票問題4
地方財政自主財源(地方税)、依存財源(地方交付税交付金・国庫支出金・地方債)財政の格差、使い道問題5
地方自治のしくみ首長と地方議会はどちらも住民が直接選挙で選ぶ民主主義の学校、条例問題4(解説)

迷ったときの手順

  1. 直接請求の問題は、まず「人を辞めさせる請求か、それ以外か」を分ける
  2. 人を辞めさせる請求は3分の1以上で選挙管理委員会、条例や監査は50分の1以上と覚える
  3. ドント式は、各政党の得票数を1、2、3…でわった商を書き出し、大きい順に定数まで丸をつける
  4. 選挙制度の長所・短所は、死票の多さと政党の大きさの2つの観点で書く

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よくある質問

ドント式はどうやって計算しますか?

各政党の得票数を1、2、3…と順にわり、その商の大きい順に、定数に達するまで議席を配分します。

直接請求の署名数と請求先はどうなっていますか?

条例の制定・改廃や監査の請求は有権者の50分の1以上の署名が必要です。首長や議員の解職、議会の解散の請求は原則として3分の1以上の署名を集めて選挙管理委員会に請求します。

地方交付税交付金と国庫支出金のちがいは何ですか?

地方交付税交付金は財政の格差をおさえるために配分され、使い道は自由です。国庫支出金は特定の仕事のために配分され、使い道が決められています。

問題はすべて当サイトのオリジナルです。ドント式の答えは検算済みです。「北辰テスト」は北辰図書株式会社の商標です。当サイトは北辰図書株式会社・埼玉県教育委員会・各高等学校とは関係のない非公式の学習支援サイトです。