数学 相似の予想問題5問——相似比・平行線と比・面積比を図で1問ずつ解説
相似は、対応する辺と角を正しく見つけられるかで差がつく単元です。相似比を使った辺の長さ、平行線と線分の比、相似の証明に使う条件、面積の比、中点連結定理の5問にしぼり、図を見ながら1問ずつ解説しました。図はこの記事のための自作で、長さは正確な縮尺ではありません。三平方の定理は → 三平方の定理の予想問題。
- 「△ABC∽△DEF」は、書かれた順に頂点が対応する
- DE∥BC のとき、DE:BC は AD:AB(AD:DB ではない)
- 相似条件は「3組の辺の比」「2組の辺の比とその間の角」「2組の角」
- 面積の比は相似比の2乗、体積の比は相似比の3乗
- 中点連結定理:2辺の中点を結ぶ線分は、残りの辺に平行で長さは半分
問題(まず自分で解いてみよう)
- 図で、△ABC∽△DEF です。辺EFの長さ x を求めなさい。
- 図で、点D、Eはそれぞれ△ABCの辺AB、AC上の点で、DE∥BC です。AD=4cm、DB=2cm、DE=6cm のとき、BCの長さ x を求めなさい。
- 図で、点D、Eはそれぞれ△ABCの辺AB、AC上の点で、∠ADE=∠ACB です。△ADE∽△ACB であることを証明するときに使う相似条件を答えなさい。また、その根拠となる2組の等しい角を答えなさい。
- 図の三角形PとQは相似で、相似比は2:3です。三角形Pの面積が20cm²のとき、三角形Qの面積を求めなさい。
- 図で、点M、Nはそれぞれ△ABCの辺AB、ACの中点で、BC=10cm です。線分MNの長さを求めなさい。また、MNとBCの位置関係を答えなさい。
目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。
答えと解説
問題1
図で、△ABC∽△DEF です。辺EFの長さ x を求めなさい。(図は上の問題を見てください)
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答え:x は12cmです
考え方:相似な図形では、対応する辺の長さの比はすべて等しくなります。この比を相似比といいます。まず、長さが両方分かっている対応する辺で相似比を求めます。
解き方:ABとDEが対応するので、相似比は6cmと9cmで2:3です。BCとEFも同じ比になるので、8:x=2:3 です。比の性質から 2x=24 となり、x=12 です。
よくあるミス:① 対応する辺をまちがえるミス。「△ABC∽△DEF」と書かれたら、書かれた順にAとD、BとE、CとFが対応します。② 比の式を「8:x=3:2」と逆に立てるミス。左の三角形どうし・右の三角形どうしを同じ側にそろえます。
確かめ:BCとEFの長さの比は8cmと12cmで、どちらも4でわると2:3になり、ABとDEの比と一致します。すべての対応する辺の比がそろっていることで確かめられます。
問題2
図で、点D、Eはそれぞれ△ABCの辺AB、AC上の点で、DE∥BC です。AD=4cm、DB=2cm、DE=6cm のとき、BCの長さ x を求めなさい。(図は上の問題を見てください)
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答え:x は9cmです
考え方:DE∥BC のとき、△ADE∽△ABC になります(同位角が等しいので、2組の角がそれぞれ等しい)。このとき、DE:BC は AD:DB ではなく AD:AB と等しくなります。
解き方:ABの長さは、ADの4cmとDBの2cmを合わせて6cmです。AD:AB は 4:6、つまり 2:3 です。DE:BC も2:3 なので、6:x=2:3 から 2x=18 となり、x=9 です。
よくあるミス:① AD:DB=4:2 を使って、DE:BC=2:1 と考えるミス。DEとBCの比は、頂点Aからの長さどうし(AD:AB)で決まります。② ABの長さを4cmのまま使うミス。ABはADとDBを合わせた長さです。
確かめ:△ADEと△ABCで、ADとABの比は4cmと6cm、DEとBCの比は6cmと9cmで、どちらも2:3になっています。相似比がそろうことで確かめられます。
問題3
図で、点D、Eはそれぞれ△ABCの辺AB、AC上の点で、∠ADE=∠ACB です。△ADE∽△ACB であることを証明するときに使う相似条件を答えなさい。また、その根拠となる2組の等しい角を答えなさい。(図は上の問題を見てください)
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答え:相似条件は「2組の角がそれぞれ等しい」で、根拠は∠ADE=∠ACB(仮定)と、∠DAE=∠CAB(共通な角)の2組です
考え方:三角形の相似条件は、①3組の辺の比がすべて等しい、②2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい、③2組の角がそれぞれ等しい、の三つです。角の条件が与えられているときは③を考えます。
解き方:仮定から ∠ADE=∠ACB です。また、∠DAE と ∠CAB は同じ角(∠A)なので等しくなります。2組の角がそれぞれ等しいので、△ADE∽△ACB です。
よくあるミス:① 頂点の順を「△ADE∽△ABC」と書くミス。∠D と ∠C が等しいので、Dに対応するのはCです。対応する頂点の順にそろえて書きます。② 共通な角を書き忘れるミス。証明では「∠A は共通」と根拠を一つずつ書きます。
確かめ:三角形の内角の和はどれも180°なので、2組の角が等しければ残りの1組(∠AED と ∠ABC)も等しくなります。3組の角がすべてそろうことで、相似であることが確かめられます。
問題4
図の三角形PとQは相似で、相似比は2:3です。三角形Pの面積が20cm²のとき、三角形Qの面積を求めなさい。(図は上の問題を見てください)
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答え:三角形Qの面積は45cm²です
考え方:相似な図形の面積の比は、相似比の2乗になります。相似比が a:b なら、面積の比は a²:b² です。
解き方:相似比が2:3なので、面積の比は 2²:3²、つまり 4:9 です。Qの面積を S とすると 20:S=4:9 で、4S=180 から S=45 です。
よくあるミス:① 面積の比を相似比と同じ2:3と考えて、30cm²と答えるミス。面積は縦と横の両方が大きくなるので、2乗になります。② 体積の比(相似比の3乗)と混同するミス。面積は2乗、体積は3乗です。
確かめ:45cm²は20cm²の何倍かを考えると、45を20でわって4分の9倍です。これは相似比3:2を2乗した値と同じなので、面積の比が相似比の2乗になっていると確かめられます。
問題5
図で、点M、Nはそれぞれ△ABCの辺AB、ACの中点で、BC=10cm です。線分MNの長さを求めなさい。また、MNとBCの位置関係を答えなさい。(図は上の問題を見てください)
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答え:MNの長さは5cmで、MNとBCは平行です
考え方:三角形の2辺の中点を結ぶ線分は、残りの辺に平行で、長さは残りの辺の半分になります。これを中点連結定理といいます。
解き方:MとNはそれぞれABとACの中点なので、中点連結定理より MN∥BC です。長さは BC の半分なので、10cmの半分で 5cm です。
よくあるミス:① 長さだけ答えて、平行であることを書き忘れるミス。中点連結定理は「平行」と「半分」の二つをセットで使います。② 2辺の中点ではないのに使うミス。この定理は、2点がどちらも中点のときだけ使えます。
確かめ:AM:AB と AN:AC はどちらも1:2なので、△AMN∽△ABC で相似比は1:2です。MN:BC も1:2になり、BCの10cmの半分の5cmと一致することで確かめられます。
相似のまとめ表
| きまり | 内容 | この記事の問題 |
|---|---|---|
| 相似比 | 対応する辺の長さの比はすべて等しい | 問題1 |
| 平行線と線分の比 | DE∥BC なら AD:AB=AE:AC=DE:BC | 問題2 |
| 相似条件 | 3組の辺の比/2組の辺の比とその間の角/2組の角 | 問題3 |
| 面積の比・体積の比 | 面積は相似比の2乗、体積は相似比の3乗 | 問題4 |
| 中点連結定理 | 2辺の中点を結ぶ線分は残りの辺に平行で長さは半分 | 問題5 |
迷ったときの手順
- 相似な三角形を見つけたら、対応する頂点を同じ順に書きならべる
- 長さが両方分かっている対応する辺から、相似比を求める
- 平行線があるときは、頂点からの長さどうし(AD:AB など)で比をつくる
- 面積なら相似比を2乗、体積なら3乗してから比の式を立てる
- 答えが出たら、ほかの対応する辺の比も同じになるか確かめる
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よくある質問
相似比と面積の比はどうちがいますか?
相似比は対応する辺の長さの比です。面積の比は相似比の2乗になり、たとえば相似比が2:3なら面積の比は4:9です。
三角形の相似条件は何がありますか?
3組の辺の比がすべて等しい、2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい、2組の角がそれぞれ等しい、の三つです。
中点連結定理はどんなときに使えますか?
三角形の2辺の中点を結んだ線分について使えます。その線分は残りの辺に平行で、長さは残りの辺の半分になります。
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