数学 作図の予想問題5問——垂直二等分線・角の二等分線・垂線を図で1問ずつ解説
作図は、「何から等しい距離か」「何が最短か」を読み取って、使う作図を選べるかがポイントの単元です。垂直二等分線の手順、2点から等しい距離の点、2辺から等しい距離の点、垂線と最短距離、45°の角の作図の5問にしぼり、図を見ながら1問ずつ解説しました。図はこの記事のための自作です。円周角は → 円周角の予想問題。
- 2点から等しい距離 → 垂直二等分線
- 角の2辺から等しい距離 → 角の二等分線
- 点から直線への最短距離 → 垂線
- 作図では、コンパスで同じ半径の円をかいて交点をつくる
- 45°は垂線の二等分、30°は正三角形の角の二等分でつくる
問題(まず自分で解いてみよう)
- 図は、線分ABの垂直二等分線を作図したものです。次のア〜ウを、作図の正しい順に並べなさい。
ア 2つの弧の交点P、Qを通る直線をひく イ 点Aを中心として、ABの半分より長い半径の円をかく ウ 点Bを中心として、イと同じ半径の円をかく - 図のように、2点A、Bと直線ℓがあります。直線ℓ上にあって、2点A、Bからの距離が等しい点Pを作図で求めるには、何を作図すればよいですか。
- 図のように、∠XOYと線分CDがあります。線分CD上にあって、2辺OX、OYからの距離が等しい点を作図で求めるには、何を作図すればよいですか。
- 図のように、点Pと直線ℓがあります。点Pを中心とする円をかき、直線ℓとの交点をA、Bとしました。このあと、点Pから直線ℓまでの距離が最も短くなる点Hを求めるには、どのように作図すればよいですか。
- 図は、直線上の点Oを通る垂線OSをひき、さらにできた直角を二等分する直線ORをひいたものです。図の角 x の大きさを求めなさい。
目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。
答えと解説
問題1
図は、線分ABの垂直二等分線を作図したものです。次のア〜ウを、作図の正しい順に並べなさい。
ア 2つの弧の交点P、Qを通る直線をひく イ 点Aを中心として、ABの半分より長い半径の円をかく ウ 点Bを中心として、イと同じ半径の円をかく(図は上の問題を見てください)
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答え:イ、ウ、アの順です
考え方:垂直二等分線は、線分の両はしから等しい距離にある点の集まりです。両はしを中心に同じ半径の円をかき、その交点を結べば作図できます。
解き方:まず点Aを中心に円をかき(イ)、次に点Bを中心に同じ半径の円をかきます(ウ)。最後に、2つの円の交点PとQを結びます(ア)。
よくあるミス:① 半径をABの半分より短くするミス。短すぎると2つの円が交わらず、交点ができません。② AとBで半径を変えてしまうミス。半径が同じでないと、交点がABのまん中を通らなくなります。
確かめ:点Pは、Aを中心とする円の上にもBを中心とする円の上にもあるので、PAとPBはどちらも同じ半径の長さで等しくなります。Qも同じなので、直線PQ上の点はAとBから等しい距離にあると確かめられます。
問題2
図のように、2点A、Bと直線ℓがあります。直線ℓ上にあって、2点A、Bからの距離が等しい点Pを作図で求めるには、何を作図すればよいですか。(図は上の問題を見てください)
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答え:線分ABの垂直二等分線を作図し、直線ℓとの交点をPとします
考え方:「2点から等しい距離」と出てきたら、垂直二等分線を考えます。垂直二等分線上の点は、どれも線分の両はしから等しい距離にあります。
解き方:線分ABの垂直二等分線をひくと、その線上の点はすべて PA=PB になります。点Pは直線ℓ上にもなければならないので、垂直二等分線と直線ℓの交点がPです。
よくあるミス:① 角の二等分線を作図するミス。角の二等分線は「2辺から等しい距離」のときに使います。「2点から等しい距離」なら垂直二等分線です。② Aやℓから垂線をひくミス。垂線は「最短距離」を求めるときに使います。
確かめ:求めた点Pは垂直二等分線の上にあるので、PAとPBの長さは等しくなります。さらに直線ℓの上にもあるので、問題の2つの条件をどちらも満たしていることで確かめられます。
問題3
図のように、∠XOYと線分CDがあります。線分CD上にあって、2辺OX、OYからの距離が等しい点を作図で求めるには、何を作図すればよいですか。(図は上の問題を見てください)
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答え:∠XOYの二等分線を作図し、線分CDとの交点を求めます
考え方:「角の2辺から等しい距離」と出てきたら、角の二等分線を考えます。角の二等分線上の点は、どれも角の2辺から等しい距離にあります。
解き方:点Oを中心に円をかいてOX、OYとの交点をつくり、その2点を中心に同じ半径の円をかいて、交点とOを結ぶと∠XOYの二等分線になります。この線と線分CDの交点が求める点です。
よくあるミス:① 線分CDの垂直二等分線をひくミス。それはCとDの2点から等しい距離の点を求めるときの作図です。② 辺からの距離を、辺の上のどこか好きな点までの長さで考えるミス。点と直線の距離は、垂直にはかった長さのことです。
確かめ:角の二等分線上の点から2辺に垂線をおろすと、できる2つの直角三角形は斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいので合同になります。2つの垂線の長さが等しくなることで確かめられます。
問題4
図のように、点Pと直線ℓがあります。点Pを中心とする円をかき、直線ℓとの交点をA、Bとしました。このあと、点Pから直線ℓまでの距離が最も短くなる点Hを求めるには、どのように作図すればよいですか。(図は上の問題を見てください)
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答え:点A、Bをそれぞれ中心として同じ半径の円をかき、その交点と点Pを結ぶ直線をひいて、直線ℓとの交点をHとします。この直線は点Pを通る直線ℓの垂線です
考え方:点から直線までの距離が最も短くなるのは、点から直線に垂直にひいたときです。そのため、点Pを通る直線ℓの垂線を作図します。
解き方:PA=PB なので、Pは線分ABの垂直二等分線の上にあります。A、Bを中心に同じ半径の円をかいて交点をつくり、その交点とPを結べば、ABの垂直二等分線、つまりℓの垂線になります。この線とℓの交点がHです。
よくあるミス:① 点Pから直線ℓへ、ななめに線をひいてしまうミス。ななめの線は垂線より長くなります。② A、Bを中心とする円の半径を変えるミス。半径が同じでないと、交点とPを結んだ線がℓと垂直にならなくなります。
確かめ:Hは線分ABの垂直二等分線上にあるので、AHとBHの長さは等しく、PHとℓは垂直です。ℓ上のH以外の点とPを結ぶと、直角三角形の斜辺になるのでPHより長くなることで確かめられます。
問題5
図は、直線上の点Oを通る垂線OSをひき、さらにできた直角を二等分する直線ORをひいたものです。図の角 x の大きさを求めなさい。(図は上の問題を見てください)
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答え:x は45°です
考え方:決まった大きさの角は、垂線(90°)や正三角形(60°)をつくり、それを二等分して作図します。
解き方:点Oを通る垂線をひくと、直線とのあいだに90°の角ができます。ORはその90°の角の二等分線なので、角 x は90°の半分で 45° です。
よくあるミス:① 二等分したあとの角を、反対側の角とまちがえるミス。ORと直線の右側がつくる角が x です。② 30°や60°の作図と混同するミス。45°は垂線の二等分、30°は正三角形の角の二等分でつくります。
確かめ:ORは直角を2つに分けているので、角 x とORとOSのあいだの角は等しくなります。2つの角を合わせると90°になり、それぞれ45°であることで確かめられます。
作図のまとめ表
| 作図 | 使うとき | この記事の問題 |
|---|---|---|
| 垂直二等分線 | 2点から等しい距離にある点をさがすとき | 問題1・2 |
| 角の二等分線 | 角の2辺から等しい距離にある点をさがすとき | 問題3 |
| 垂線 | 点から直線への最短距離を求めるとき、直角をつくるとき | 問題4・5 |
| 角の作図 | 垂線や正三角形の角を二等分して45°や30°をつくる | 問題5 |
迷ったときの手順
- 問題文の「等しい距離」「最短」「角の大きさ」などの言葉に線を引く
- 2点から等しいなら垂直二等分線、2辺から等しいなら角の二等分線を選ぶ
- 最短距離や直角が出てきたら、垂線を考える
- 条件が2つあるときは、それぞれの作図をして交点を求める
- 作図した点が、すべての条件を満たしているかを確かめる
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あわせて読みたい
- ほかの単元の予想問題(5問・解説つき) → 単元別予想問題の一覧
- 円周角 → 円周角の予想問題
- 相似 → 相似の予想問題
- 5教科の予想問題(PDF) → 北辰テスト 予想問題
よくある質問
垂直二等分線と角の二等分線はどう使い分けますか?
2点から等しい距離にある点をさがすときは垂直二等分線、角の2辺から等しい距離にある点をさがすときは角の二等分線を使います。
点から直線までの最短距離はどう求めますか?
その点を通る直線の垂線を作図し、直線との交点までの長さが最短距離になります。
45°や30°の角はどう作図しますか?
45°は垂線でつくった直角を二等分します。30°は正三角形をかいてできる60°の角を二等分します。
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