火山・地震・地層の予想問題5問——ねばりけ・地震の計算・地層の読み取りのミスを1問ずつ解説
火山・地震・地層は中1で習う理科の単元で、マグマのねばりけと火山の形、火成岩のつくり、地震の波の計算、地層の読み取りが問われます(回ごとの範囲は → テスト範囲)。「強い・弱い」「深い・浅い」「速い・遅い」など、対になる性質を逆に覚えて点を落としやすい単元です。火山の形・火成岩のつくり・初期微動継続時間・震源距離・地層と海の深さの5問にしぼり、1問ずつ解説しました。計算の答えは検算済みです。
- ねばりけが強いマグマ→ドーム状・激しい噴火・白っぽい。弱いマグマ→傾斜ゆるやか・おだやか・黒っぽい
- 地下深くでゆっくり冷える→等粒状組織(深成岩)、地表付近で急に冷える→斑状組織(火山岩)
- 初期微動継続時間=S波が届くまでの時間−P波が届くまでの時間
- 初期微動継続時間は震源からの距離に比例する
- 地層は下が古い。れき→砂→泥と上に向かって細かくなれば、海が深くなった
問題(まず自分で解いてみよう)
- ドーム状(おわんをふせたような形)の火山について述べた文として正しいものを、次のア〜エから1つ選びなさい。
ア マグマのねばりけが弱く、おだやかな噴火をすることが多い。
イ マグマのねばりけが強く、激しい噴火をすることが多い。
ウ 溶岩や火山灰の色は黒っぽいことが多い。
エ 傾斜がゆるやかに広がった形になる。 - 火成岩を観察したところ、大きな結晶だけがすき間なく組み合わさったつくりをしていました。このつくりを何といいますか。また、この岩石はマグマがどこでどのように冷えてできたと考えられますか。
- P波の速さが秒速6km、S波の速さが秒速4kmの地震で、震源から120km離れた地点の初期微動継続時間は何秒ですか。
- ある地震で、震源から60km離れたA地点の初期微動継続時間は5秒でした。同じ地震で、初期微動継続時間が15秒だったB地点は、震源から何km離れていると考えられますか。
- ある地層を観察すると、下から順に、れきの層、砂の層、泥の層が重なっていました(地層の逆転はないものとします)。この地層ができる間に、この場所の海の深さはどのように変化したと考えられますか。理由とあわせて答えなさい。
目安:1問1〜2分。解き終わったら、下の「答えと解説を見る」を開いて確かめましょう。
答えと解説
問題1
ドーム状(おわんをふせたような形)の火山について述べた文として正しいものを、次のア〜エから1つ選びなさい。
ア マグマのねばりけが弱く、おだやかな噴火をすることが多い。
イ マグマのねばりけが強く、激しい噴火をすることが多い。
ウ 溶岩や火山灰の色は黒っぽいことが多い。
エ 傾斜がゆるやかに広がった形になる。
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答え:イです
考え方:火山の形はマグマのねばりけで決まります。ねばりけが強いマグマは流れにくいので盛り上がってドーム状になり、ガスがぬけにくいため激しい噴火をしやすく、溶岩や火山灰は白っぽくなります。
解き方:ドーム状の火山はねばりけが強いマグマでできるので、正しいのはイです。ア・ウ・エは、ねばりけが弱いマグマでできる、傾斜のゆるやかな火山の特徴です。
よくあるミス:① 「ねばりけが強い=流れてどろどろ広がる」と逆にイメージしてしまうミス。ねばりけが強いほど流れにくく、その場で盛り上がります。② 色を逆に覚えるミス。ねばりけが強いマグマは白っぽい鉱物(無色鉱物)を多くふくみます。
確かめ:「ねばりけ強い→ドーム状→激しい→白っぽい」「ねばりけ弱い→傾斜ゆるやか→おだやか→黒っぽい」と2つの列にまとめると、イだけがドーム状の列に入ることがわかります。
問題2
火成岩を観察したところ、大きな結晶だけがすき間なく組み合わさったつくりをしていました。このつくりを何といいますか。また、この岩石はマグマがどこでどのように冷えてできたと考えられますか。
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答え:等粒状組織で、マグマが地下深くでゆっくり冷えてできたと考えられます
考え方:火成岩は、マグマの冷え方で2種類に分かれます。地下深くでゆっくり冷えると結晶が大きく育ち、等粒状組織の深成岩になります。地表付近で急に冷えると、細かい粒(石基)の中に大きな結晶(斑晶)が散らばる斑状組織の火山岩になります。
解き方:大きな結晶だけが組み合わさっているので等粒状組織。結晶が大きく育つには時間が必要なので、マグマが地下深くでゆっくり冷えてできた深成岩です。
よくあるミス:① 等粒状組織と斑状組織の名前を取りちがえるミス。「等しい大きさの粒」だから等粒状、と漢字の意味から覚えましょう。② 冷え方を逆にするミス。急に冷えると結晶が育つ時間がないので、細かい石基ができます。
確かめ:花こう岩(深成岩)はルーペで見ると大きな粒がそろっていて、安山岩(火山岩)は細かい石基の中に斑晶が見えます。答えのつくりと冷え方が対応しています。
問題3
P波の速さが秒速6km、S波の速さが秒速4kmの地震で、震源から120km離れた地点の初期微動継続時間は何秒ですか。
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答え:10秒です
考え方:P波が届くと初期微動、S波が届くと主要動が始まります。初期微動継続時間は、P波が届いてからS波が届くまでの時間で、「S波が届くまでの時間 − P波が届くまでの時間」で求めます。
解き方:P波が届くまでの時間は、120kmを秒速6kmでわって20秒。S波は、120kmを秒速4kmでわって30秒。初期微動継続時間は 30 − 20 = 10 で10秒です。
よくあるミス:① 速さの差(秒速2km)で距離をわって60秒とするミス。それぞれの波が届くまでの時間を先に出してから、差をとります。② P波とS波の速さを逆にするミス。P波のほうが速く、先に届きます(P波は Primary、最初の波と覚えると便利です)。
確かめ:震源から120kmの地点では、地震が起きてから20秒後に小さなゆれ、30秒後に大きなゆれが始まります。その間がちょうど10秒で、答えと一致します。
問題4
ある地震で、震源から60km離れたA地点の初期微動継続時間は5秒でした。同じ地震で、初期微動継続時間が15秒だったB地点は、震源から何km離れていると考えられますか。
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答え:180kmです
考え方:初期微動継続時間は、震源からの距離に比例します。震源から遠いほど、P波とS波の到着時刻の差が大きくなるからです。
解き方:B地点の初期微動継続時間15秒は、A地点の5秒の3倍です。比例するので、距離も60kmの3倍で180kmです。
よくあるミス:① 距離の差と時間の差を混同して、60kmに10秒分を足すような計算をしてしまうミス。比例の関係なので、「何倍か」で考えます。② 初期微動継続時間が長いほど震源に近いと逆に考えるミス。遠いほど長くなります。
確かめ:A地点の値から、初期微動継続時間1秒あたり震源距離は12kmです。15秒なら、12kmの15倍で180kmになり、答えと一致します。
問題5
ある地層を観察すると、下から順に、れきの層、砂の層、泥の層が重なっていました(地層の逆転はないものとします)。この地層ができる間に、この場所の海の深さはどのように変化したと考えられますか。理由とあわせて答えなさい。
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答え:海の深さはしだいに深くなったと考えられます。粒の大きいものほど岸の近くに、小さいものほど沖の深いところに積もるからです
考え方:川から運ばれた土砂は、粒の大きいもの(れき)ほど河口や岸の近くにしずみ、粒の小さいもの(泥)ほど沖の深いところまで運ばれて積もります。地層は下から順に積もるので、下ほど古い層です。
解き方:古い順(下から)に、れき→砂→泥と粒が小さくなっています。つまり、積もる場所がだんだん岸から遠い、深いところになっていったと考えられ、海の深さはしだいに深くなったとわかります。
よくあるミス:① 上の層から順に読んで、浅くなったと逆に答えるミス。地層は下が古いので、時間の流れは下から上です。② 粒の大きさと深さの関係を逆に覚えるミス。重い(大きい)粒ほど早くしずむので、岸の近くに積もります。
確かめ:もし土地が隆起して海が浅くなったなら、下から泥→砂→れきの順になるはずです。問題の地層はその逆なので、海が深くなった(土地が沈降した)という答えとつじつまが合います。
火山・地震・地層のまとめ表
| 項目 | おさえること | この記事の問題 |
|---|---|---|
| 火山の形 | ねばりけ強い:ドーム状・激しい・白っぽい/ねばりけ弱い:傾斜ゆるやか・おだやか・黒っぽい | 問題1 |
| 火成岩 | 深成岩:等粒状組織(花こう岩など)/火山岩:斑状組織、石基と斑晶(安山岩など) | 問題2 |
| 地震の波 | P波(速い)→初期微動、S波(遅い)→主要動。到着時間=距離÷速さ | 問題3 |
| 震源距離 | 初期微動継続時間は震源からの距離に比例 | 問題4 |
| 地層 | 下ほど古い。粒が大きいほど岸の近く、小さいほど沖の深いところに積もる | 問題5 |
| 化石 | 示相化石:当時の環境(サンゴ→あたたかく浅い海)/示準化石:地層の時代 | (まとめ) |
迷ったときの手順
- 火山・岩石の問題は、ねばりけや冷え方の「強い・弱い」「ゆっくり・急に」をまず決める
- 地震の計算は、P波とS波それぞれの到着時間を「距離÷速さ」で出してから差をとる
- 震源距離を聞かれたら、初期微動継続時間が何倍になっているかで比例を使う
- 地層は下から上へ時間が進むことを確かめ、粒の大きさの変化を読む
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よくある質問
初期微動継続時間はどうやって求めますか?
S波が届くまでの時間からP波が届くまでの時間を引いて求めます。それぞれの時間は、震源からの距離を波の速さでわって出します。
マグマのねばりけと火山の形はどう関係しますか?
ねばりけが強いマグマは流れにくいのでドーム状の火山になり、激しい噴火をしやすく、溶岩は白っぽくなります。ねばりけが弱いと傾斜のゆるやかな火山になり、噴火はおだやかで、溶岩は黒っぽくなります。
深成岩と火山岩のちがいは何ですか?
深成岩はマグマが地下深くでゆっくり冷えてでき、大きな結晶がそろった等粒状組織です。火山岩は地表付近で急に冷えてでき、石基の中に斑晶が散らばる斑状組織です。
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